脳卒中の回復期リハビリと入院

急性期の治療後、麻痺や言語障害、嚥下障害などが残る場合は、集中的にリハビリを行うことがあります。ここでは、生活に戻る機能を高めるための回復期リハビリテーションを解説します。
回復期リハビリテーション病棟とは
回復期リハビリテーション病棟は、急性期治療後の患者さんが、在宅復帰や社会復帰を目指して集中的にリハビリを受ける病棟です。
医師や看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーなどの多職種が関わり、歩行、着替え、トイレ、食事、飲み込み、会話などを練習します。
脳卒中では、麻痺だけでなく、失語、高次脳機能障害、嚥下障害、注意力の低下などが生活に影響することがあります。そのため、単に筋力をつけるだけでなく、日常生活の動作をどこまで安全に行えるかを確認しながらリハビリを進めます。
回復期の入院期間の目安と上限
回復期リハビリテーション病棟の入院期間は、後遺症の程度や回復の進み方によって異なります。脳血管疾患では、制度上の入院日数の上限(180日)が設けられており、重症度や状態に応じて運用されます。
実際には、1〜3ヶ月程度で退院する方もいれば、重い麻痺や嚥下障害がある場合に数ヶ月入院する方もいます。重要なのは、上限まで入院することではなく、生活の目標に合わせて必要なリハビリを行い、退院後の環境を整えることです。
脳卒中の入院から退院後までの流れ

脳卒中で退院した後の生活には、住環境の調整や介護サービスの利用、再発予防、リハビリの継続などさまざまな準備が必要です。ここでは、退院後の生活を安心して続けるために知っておきたいポイントを解説します。
退院に向けた準備
退院前には、本人の身体の状態と自宅環境を照らし合わせて、必要な準備を進めます。
例えば、手すりの設置、段差の解消、ベッドやポータブルトイレの準備などです。
また、服薬管理、血圧測定、食事内容、再発時の受診目安も確認します。嚥下障害がある場合は、食事形態やむせ込みへの対応も重要です。
退院後の生活期リハビリ
退院後も、必要に応じてリハビリを続けます。外来リハビリ、訪問リハビリ、通所リハビリ、介護施設でのリハビリなど、方法は状態や制度によって異なります。
生活期リハビリでは、歩行や手の動きだけでなく、買い物、料理、外出、趣味、仕事復帰など、その方の生活に合わせた目標を立てます。回復期病棟で得た機能を、実際の生活のなかで使えるようにしていくことが大切です。

