●「まだ大丈夫」が一番あぶない
さらに、こうした問題は個人だけでは終わらない。
所有者がわからない農地が増えれば、農地の集約や担い手への貸し付けが進まず、耕作放棄地の増加にもつながる。公共事業や災害復旧でも所有者の確認に時間を要し、地域全体に影響を及ぼしかねない。
相続登記が義務化されたのは2024年4月だが、それ以前に相続した土地については3年間の猶予期間が設けられている。
そのタイムリミットは2027年3月末に迫っている。
司法書士に依頼することが費用面で難しい場合でも、法務局では相続登記に関する無料相談を受け付けている。まずは相談し、何が必要なのかを確認するだけでも大きな一歩になる。
相続未登記農地は、実家に農地がある誰もが無関係ではいられない問題だ。
「まだ大丈夫」と思っているうちに、その土地は家族や地域を巻き込む「時限爆弾」へと変わってしまうかもしれない。
次の世代に問題を先送りしないためにも、一度、実家の土地の登記がどうなっているのか確認してみるのが大切だ。

