「ストレスを感じると甘いもの」を食べたくなる原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

「ストレスを感じると甘いもの」を食べたくなる原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

ストレスを感じると甘いものを食べたくなる原因とは?メディカルドック監修医が解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「ストレスを感じると甘いもの」を食べたくなる原因はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

村上 友太

監修医師:
村上 友太(医師)

【経歴】
医師、医学博士。
福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学入局。星総合病院脳卒中センター長、福島県立医科大学脳神経外科学講座助教、青森新都市病院脳神経外科医長、東京予防クリニック院長を歴任。現在は神宮前統合医療クリニックなどで脳機能向上、認知症予防を中心に診療している。
【資格・所属】
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本抗加齢医学会専門医
日本健康経営専門医

「甘いもの」を食べると「ストレス」は緩和されるの?

「甘いもの」を食べると「ストレス」は緩和されるの?

結論からいうと、甘いものを食べることでストレスが一時的にやわらぐことはありますが、根本的な解決にはなりにくいと考えられます。甘いものや好みの食べ物を食べると、脳の報酬系が刺激され、気分が少し楽になったり、「ほっとした」と感じたりすることがあります。ストレスを感じたときにチョコレートやケーキなどの甘いものに手が伸びやすいのは、この「ごほうび」のような感覚が関係していると考えられています。
また、ストレスが強いときは、手っ取り早くエネルギーをとりたい感覚が強まりやすく、食べやすくて満足感の得やすい甘いものを求めやすくなることがあります。実際、ストレスがかかると、高脂肪・高糖質の「食べて気分が上がりやすい食品」を選びやすくなることが報告されています。
ただし注意したいのは、甘いものによる気分の改善は長続きしにくいことです。砂糖の多いお菓子や飲み物を一度にたくさんとると、食後に眠気やだるさを感じたり、またすぐ何か食べたくなったりする人もいます。こうした流れが続くと、「ストレスを感じたら甘いもの」という行動パターンが習慣化しやすくなります。
さらに、甘いものに頼る習慣が続くと、体重増加や血糖コントロールの悪化につながることもあり、長い目でみると健康面の不安がストレス要因になる場合もあります。つまり、甘いものはストレスを感じにくくする一時的な助けにはなっても、ストレスそのものを解決する方法ではありません。大切なのは、ストレスの原因に向き合うことと、甘いものとの付き合い方を整えることです。

「ストレス」を感じると「甘いもの」を食べたくなる原因

「ストレス」を感じると「甘いもの」を食べたくなる原因

ストレスを感じたときに甘いものを欲しくなる背景には、心理的な要因と体の反応の両方が関わっています。決して「意志が弱いから」だけではなく、ストレス時に起こるホルモンの変化や、これまでの食習慣の積み重ねが影響していると考えられています。

コルチゾール(ストレスホルモン)などの影響

ストレスを感じたときには、副腎からコルチゾールなどのホルモンが分泌されます。コルチゾールは、体がストレスに対処するためにエネルギーを確保しようとする流れに関わっており、食欲が高まりやすくなることがあります。特に、疲れているときや気持ちが張りつめているときほど、手軽に満足感を得やすい高カロリー・高糖質のものを求めやすくなるとされています。

脳の報酬系(ドーパミン)の活性化

甘いものを食べると、脳の報酬系と呼ばれる「気分のよさ」や「満足感」に関わる仕組みが刺激されます。そのため、ストレスでつらいときに甘いものを食べると、一時的に気持ちが軽くなることがあります。 「頑張った自分へのごほうびにスイーツを食べる」という行動は、多くの人にとって自然なものですが、それを繰り返していると、脳が「つらいときは甘いもの」と覚えやすくなります。その結果、ストレスを感じるたびに甘いものを欲しやすくなることがあります。

血糖値の変動

ストレスが強いときは、食事のタイミングが乱れたり、早食いになったり、甘いものだけで済ませてしまったりしやすくなります。こうした食べ方が続くと、食後の血糖値の変動が大きくなりやすく、結果としてまた甘いものが欲しくなる、という流れにつながることがあります。 特に、食事を抜いたあとに甘いものだけを急いで食べると、満足感が長続きしにくく、「もっと食べたい」と感じやすい人もいます。ストレスで甘いものがやめにくくなる背景には、ストレスそのものだけでなく、こうした食事の乱れも関係している場合があります。

睡眠不足との関連

ストレスが強いと、眠りが浅くなったり、睡眠時間が短くなったりしやすくなります。睡眠不足になると、食欲に関わるホルモンや脳の働きが変化し、甘いものや脂っこいものなど、高カロリーな食べ物を欲しやすくなることが知られています。 そのため、「ストレスがたまる → 眠れない → 甘いものが欲しくなる」という流れが起きることがあります。睡眠不足は、甘いものへの欲求を強める大きな要因の一つです。

心理的な習慣(条件づけ)

ストレスを感じたときに甘いものを食べて「楽になった」という経験を繰り返すと、脳はその組み合わせを覚えます。すると、少し嫌なことがあっただけでも「甘いものが欲しい」と感じやすくなります。 これは“条件づけ”と呼ばれるもので、習慣化すると自分では気づかないうちに繰り返してしまうことがあります。つまり、ストレス時の甘いもの欲求には、体の反応だけでなく、これまで身についた行動パターンも深く関わっています。

配信元: Medical DOC

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