投資家の桐谷広人さんが「前立腺がん」を公表。「前立腺がん」の原因・治療法を医師が解説

投資家の桐谷広人さんが「前立腺がん」を公表。「前立腺がん」の原因・治療法を医師が解説

投資家で元棋士の桐谷広人さん(76)が27日、テレビ番組に出演し、前立腺がんであることを公表しました。本記事では、桐谷さんが手術を控えている前立腺がんについて、その原因や治療法などを、澤田樹佳先生に解説してもらいました

前立腺がんの概要

前立腺は男性特有の器官で、尿道を取り巻くように膀胱の直下に位置し、栗の実のような形をしています。

前立腺の主な機能は、精液の一部として分泌される前立腺液の生成です。前立腺液中にはPSA(前立腺特異抗原)というタンパク質が含まれており、成分の大部分は精液とともに排出されますが、一部血液にも流れ込みます。

前立腺がんは、前立腺の細胞が異常をきたし、制御不能に増殖する病状を指します。
がん細胞は初期段階で発見されれば治療できる可能性がありますが、進行するとリンパ節や骨への転移を見せるようになります。
前立腺がんは進行が緩やかな傾向にあり、15〜20年程かけて、①局所限局がん→②局所進行がん→③転移がん→④ホルモン不応がん→⑤死亡の順に進行すると考えられています。

また、前立腺がんにはラテントがんという病態があります。ラテントがんとは、生前にはがんが発見されず、ほかの病気による死後の解剖で初めて発見されるがんのことです。前立腺がんは進行が緩やかで寿命に影響を及ぼさないことがあるため、このようなことが起こり得ます。
ラテントがんは加齢とともに増加する傾向にあり、50歳以上の約20〜30%に認められます。そのため、定期的な検査による早期発見が重要とされています。

前立腺がんの原因

前立腺がんは、中高年の男性で発症しやすい傾向にあり、原因は多岐にわたります。例えば、加齢やホルモンバランスの変化、食生活、人種的要素、遺伝的要因が考えられています。

前立腺がんの発症には男性ホルモンが重要な役割を担っているとされ、年齢とともに起るホルモンバランスの変化が、がん細胞の成長を促す一因となります。特に50歳を超えると前立腺がんのリスクが増加するため、定期的な健診が推奨されます。

また、欧米型の食習慣も関与していると考えられています。動物性脂肪を摂取する機会が増えたことで、高脂肪、高タンパク、高糖質の食事は、前立腺がんの発症率を高めると考えられています。
反対に、前立腺がん発症リスクを下げる食べ物として、大豆が挙げられます。大豆製品に含まれるイソフラボンは、エストロゲンと同様の働きを持ちます。エストロゲンは男性ホルモンを抑制する働きがあるため、前立腺がんの抑制には役立つ可能性があります。

前立腺がんの発症には、特に若年で発症した場合は、遺伝的要因(家族歴)も挙げられます。直系親族に前立腺がんの患者さんがいる場合、前立腺がんの発症率が上昇する可能性があります。

これらの要因が複雑に絡み合うことで、前立腺がんは発症しますが、決定的な原因はまだ解明されていません。
したがって、リスクを管理するためには、バランスの取れた食生活、定期的な健康診断、家族歴の把握が重要となります。

配信元: Medical DOC

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