その「息切れ」「便秘」の原因、大腸がんかも? 見逃せない『4つのサイン』と、命を守る“40歳からの検査”※追記

その「息切れ」「便秘」の原因、大腸がんかも? 見逃せない『4つのサイン』と、命を守る“40歳からの検査”※追記

手軽にできる早期発見の手段「便潜血検査」

手軽にできる早期発見の手段「便潜血検査」

編集部

リスクを減らすとともに、早期発見のための検査を受けることが重要だと思います。どのような検査がおすすめですか?

舛森先生

おすすめは「便潜血検査」です。2日間連続で便を採取し、少しでも血液が混じっていれば陽性となります。40歳以上の人は市町村の公費で受けられる、非常にメリットの大きい検査で、便潜血検査を毎回きちんと受けた人は大腸がんの死亡リスクを20%下げられるという研究データもあります。

「陽性になっても痔やポリープが原因のことが多いのでは?」と思う人もいますが、実は便潜血陽性かつ無症状の段階で大腸カメラをした場合、大腸がんが発見されたとしてもその半分が「ステージ1」の早期です。これに対して、症状が出てから大腸がんがステージ1で見つかる割合は17%にとどまります。

また、そもそも便潜血が陽性になる確率は5%以下です。ですので痔があると思っている人でも、1回でも陽性が出たら、痔のせいだと自己判断せず、必ず大腸カメラを受けてください。大腸がんの80%はポリープ(腺腫)が大きくなってできるため、カメラ(内視鏡)でポリープを取り除くことでがんへの進行予防につながります。

【知っておきたい最新情報】50歳未満の大腸がんが世界的に急増

近年は世界中で「50歳未満の若い世代の大腸がん」が急増していることが大きな問題になっています。Lancet Oncology誌(2024年)に掲載された論文の解析では、世界50カ国・地域のうち27カ国で50歳未満の罹患率が上昇しており、米国では1995年から2019年にかけて、55歳未満の大腸がん患者さんの割合が「10人に1人」から「5人に1人」へと2倍に増えました。

原因は、超加工食品中心の欧米型の食事や小児期からの肥満などが複合的に関与していると考えられています。米国では2021年よりスクリーニング開始年齢が50歳から45歳へ引き下げられました。日本ではまだ40歳以上の便潜血検査が標準ですが、「若いから大腸がんは関係ない」という思い込みは禁物です。年齢にかかわらず血便や便通異常が続く場合は受診を検討してください。

(出典:Sung H et al. Lancet Oncol. 2024;25(11))

リスク減に効果的な「食べ物」と「運動のコツ」

リスク減に効果的な「食べ物」と「運動のコツ」

編集部

検査を受けることが一番の予防につながるのですね。最後に、大腸がんのリスクを下げるよい習慣があれば教えてください。

舛森先生

データとして明確にリスクを下げると言える習慣を2つご紹介します。

1つ目は「不溶性食物繊維を含む食べ物」を摂ることです。具体的には、キノコやエリンギ、タケノコ、大豆、ホウレンソウなどですね。キノコを食べた翌日、便に混じってそのまま出てきたという経験をした人は多いと思います。この現象こそ、キノコには水に溶けない不溶性食物繊維であることを示しています。不溶性食物繊維は便秘を解消し、がんの原因物質が腸壁に接する時間を短くしてくれます。

2つ目は「中強度の運動」です。中強度とは、少し息が上がるけれど会話はできる程度の運動を指し、例えばジョギングや早歩きなどが当てはまります。

運動は腸管の動きを促して便秘を解消するだけでなく、体重が減ることでがんのリスクを上げるとされる「インスリンの効きづらさ」が解消されるという仮説もあります。無理のない範囲で取り入れてみてください。

配信元: Medical DOC

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