81歳、いまも現役。だからこその「アーカイブ」


この美術館のおもしろさは、対象となるデザイナーがまだ現役だという点にあるのではないでしょうか。
81歳の現在も、脇阪氏は新しい柄を描き続けています。つまりこの館は、終わった仕事を振り返る回顧展の会場ではなく、いまも更新され続けている仕事のアーカイブということになります。約60年分の柄が並ぶその先に、まだ続きがある。そう思って眺めると、一枚ごとの見え方も変わってきそうです。
完成した布だけじゃない。原画も並びます


展示されるのは、脇阪氏がマリメッコ期から現在のSOU・SOU期までに生み出したテキスタイル作品や原画など。その創作の歩みとデザインの変遷をたどることができます。
ひとりのデザイナーが半世紀以上にわたって描き続けた柄を、通して見られる機会はそう多くありません。フィンランド、アメリカ、そして日本と、拠点も市場も移り変わってきたなかで、何が変わり、何が変わらなかったのか。並べて初めて見えてくるものがありそうです。
そして、完成したテキスタイルだけでなく原画も展示の対象に含まれているのが、この美術館の見どころのひとつ。布になる前の一枚に出会えるのは、なかなか貴重な機会です。
