●抗議船の性質
「3番目は抗議船ということ。抗議に意味があるのではなくて、そこで使われる船というものはどういう船なのか、ということ。これは非常に重要かなと思っています。
あくまで抗議に使う船ですから、最低限の装備とか準備しかありません。1番目に申し上げたように、修学旅行生を乗せるような船であったのか、ということは厳しく問われなければならないのではないかと思っています。
乗るのは抗議をする人で、それは自分で、危険を顧みず抗議をしたいという自分の意思で、その危険を引き受けています。しかし生徒はそうではありません。何も知らないのです。そこは重要かなと思っています」
唐澤弁護士が番号を振ったのは、ここまでの3つだった。説明はこのあと、事故が起きた場所、計画、そして事件の本質へと続く。冒頭に挙げた「6つ」の、残りの3つにあたると考えられそうだ。
「今回の事故が発生した場所は、最後にご覧いただいた通り、非常に波の高いところです。なんであんな場所に行ったのか、行くのか、それはどういうことなのかということ」
●「大事なのは計画」
「ここで大事なのは、やはり計画だと思います。これは文科省の報告書にも指摘されていますが、修学旅行を行う場合には計画をきちんと立てなければならない、ということは、もう紫雲丸の事故のときから分かっているところだと私は思っています。
陸上と同じように、海上でもルートというものがあるはずです。そして、そのルートにどのような速度で、どのぐらいの時間をかけて進むのか。これこそまさに計画です。これをきちんと立てなければならない立場に、学校側は絶対にあると考えています。
かつ、何年も生徒を乗せているこの船の側、基地反対協議会の側も、同様に生徒を乗せるんです。これは抗議をしたい人を乗せるわけではなくて、生徒を乗せると自分で分かって乗せているわけですから、同じように計画を立てなければなりません。
では計画をどうやって立てるのかと言えば、学校と乗せる側が話し合いをしながら立てていくはずです。そういう当然のことをしていれば、『これはやっぱりやめておこうかな』となるはずかなと思うんですけれども、やめないならばすべきことは、本当にたくさんあったはず。普通に計画を立てよう、下見をしよう、話し合いをしようということがあれば、この事故は防げていたはずではないか」

