●「船の人だけの責任を考えていていいのか」
最後に唐澤弁護士は、学校と協議会側がともに「責任」を尽くしていれば、悲惨な事故が起きなかったと指摘した。
「このような過失の事件はいろいろ難しいと言われるんですけれども、何が事件の本質なのかということを考えるのが一番大事だと思っています。ご覧いただいた映像とか、これまでの経緯を考えたときに、今私が申し上げたことが本質ではないか。
とすると、船の人だけの責任を考えていていいのか。まさにお父様がおっしゃった通り、生徒の船長である学校も1人の船長なわけですから、その学校側と、それからヘリ基地反対協議会の側、ともに話し合いをし、計画を立て、準備をする。そういう責任があって、それが尽くされていれば、この事件は起きなかったのではないか」
●学校法人と協議会は「捜査に協力」
業務上過失致死傷罪(刑法211条)が成立するには、結果を予見できたこと、結果を避けられたこと、それを踏まえた注意義務に違反したこと、そして過失と結果とのつながりが必要とされる。唐澤弁護士の説明は、この順番をなぞっている。
学校法人同志社は7月28日、海上保安庁の家宅捜索を受けたことを公表し、「厳粛に受け止め、当局による要請に全面的に協力してまいります」とコメントした。ヘリ基地反対協議会も同日付の文書で「海上保安庁による捜査・原因究明に対し、真摯に協力してまいります」と表明している。
また、7月31日には学校側の第三者による特別調査委員が、学校法人の安全配慮義務違反があると結論づけた報告書を公表した。

