現代の企業コミュニケーションが直面する課題
遠く離れた北海道と九州であっても、同じブランドを背負う以上、現代のSNS社会では予期せぬ言葉の連想が思わぬ批判を招くリスクがある。イオン北海道とイオンモールは、どちらもイオングループという同じグループの会社だ。同一グループ内で重大な事故が発生した場合、地域や事業会社が異なってもブランド全体の信頼維持や二次被害・炎上防止のため、顧客や従業員が嫌な気持ちにならないよう、すぐに宣伝の言葉を見直したとみられる。
今回の名称変更は、過剰な自粛という批判を受けつつも、現場の従業員や被災者への配慮、そして万が一のクレームから店舗を守るための苦渋の決断であったと言える。言葉ひとつに対する世間の敏感さと、それを包み込む企業防衛の難しさが、浮き彫りになった事例であった。

