〈100%を超えても終わりではない〉
――製品に使った水量以上を、すでに自然や地域社会へ還元しています。それでも活動を続けるのはなぜですか。
田中氏 水源涵養活動は、その時に水が足りていれば終わり、というものではありません。
将来も人々が暮らし、経済活動を続けるには、水がある状態を保たなければなりません。今日の活動が未来の水につながると考えれば、途中で歩みを止めることは難しいと思います。
これからは、工場の周辺だけでなく、原材料を調達する地域の水も考える必要があります。自社の工場や原材料調達と直接関係がなくても、水リスクが高い地域であれば、何ができるかを考えていきます。
そこまで取り組むことが、これからのコカ・コーラの責任だと思います。
〈水にも「スコープ1、2、3」〉
工場における排水管理
――原材料の生産から物流まで、水の使われ方を見るということですか。
田中氏 二酸化炭素の排出量には、スコープ1、2、3という考え方があります。水も同じように考える必要があると思っています。
水に置き換えると、スコープ1は製品の中に使う水です。これは水源涵養活動を通じて自然へ還元しています。スコープ2は製造工程で使う水で、工場で適切に処理し、自然へ戻しています。
スコープ3は、原材料の生産や物流など、サプライチェーン全体で使う水です。農家の方々と連携して水の使い方を見直し、原材料を生産する地域の流域も守る。そうした活動が必要になります。
私たちも、まだ始めたばかりです。ただ、工場や製品の外にも目を向けなければならないと考えています。
(コカ・コーラシステムは、原材料の茶の生産地である静岡県御前崎市と掛川市でも水資源保全に取り組んでいる)

