〈一社ではなく、仲間を増やす〉
20周年を迎えたコカ・コーラ「森に学ぼう」プロジェクト (コカ・コーラボトラーズジャパンが7月に山梨県白州で実施した様子)
――活動を発信する目的は何ですか。
田中氏 一番の目的は、仲間を増やすことです。
水資源保全は、コカ・コーラだけではできません。自治体、土地の所有者、森林組合、専門家、地域で活動する団体など、多くの方の協力が必要です。
私たちは森林保全の専門家ではありません。実際に活動する人や団体がいなければ、取り組みは進みません。情報を発信し、「一緒にやりたい」と思う人や企業を増やすことも、私たちの役割です。
――水資源保全は、企業同士が競う分野ですか。それとも協力する分野ですか。
田中氏 競合企業が入ってくることは歓迎しています。健全な競争はあってよいと思いますが、競争に勝つことが目的ではありません。
私はサステナビリティについて話す時、「NO SINGLE WINNER」と言っています。一つの企業だけが勝者になる世界ではないからです。
全員が勝つか、全員が負けるか。そのどちらかだと思います。まずは飲料業界で仲間を増やし、さらに業界を越えて広げていきたいと考えています。
〈日本に根差して事業を続ける〉
――コカ・コーラは世界的なブランドですが、日本での事業をどのように位置づけていますか。
田中氏 コカ・コーラという名前から、海外の会社、米国の会社という印象を持つ方もいます。ただ、日本のコカ・コーラシステムは、地域に密着した事業を大切にしています。
日本にはコカ・コーラシステムの工場が22カ所あります。地域の水を使い、地域で働く人が製品をつくり、地域の皆さまに届けています。
グローバル企業の知見や技術を取り入れる一方、日本で展開する製品の8割近くは、日本の市場に合わせたものです。製品の多くを国内で製造しています。
原材料を供給する農業、製品を運ぶ物流、販売する小売業ともつながっています。日本の地域に寄り添い、地域の発展にも貢献している会社であることを知っていただきたいと思います。
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コカ・コーラシステムは、グローバルで製品に使った量以上の水を還元している。さらに、工場周辺に加え、原材料の生産地や水リスクを抱える地域にも活動の対象を広げている。
田中副社長は、地域ごとの自然環境や課題に合った方法を選ぶとともに、水資源保全を企業や自治体、専門家、地域の活動団体などが連携して進めることが重要だとの考えを示した。

