「権利」が「許可制」に化ける職場の空気感
さらに問題なのは、単に規定上の休みがないことだけではなく、「有給があっても休めない」職場の空気感だ。教員やサービス業、人手不足に悩む現場からは、休暇を取得すること自体に罪悪感を抱かせる同調圧力を指摘する声が根強い。
「有給は、労働者の権利。ましてや夏休み。児童は登校してない。理由を言う必要すらない。でも、学校には、『若手は、会議を優先すべき』『休むなら、よほどの理由を』そんな空気が、まだ残っている。権利のはずのものが、許可をもらうものになっている。そして、真面目な先生ほど、黙って、自分の大切なものを、引っ込めてしまう」
「本当にこれ。あと一度フルタイムで働き始めたら、休職でもしない限り1〜2か月みたいなまとまった休みを取ることがほぼ不可能なのも辛すぎる。転職するにしても空白期間を聞かれるし、ちょっと人生休憩したかったが許されない風潮生きるのしんどすぎるよ」
休むことが悪とされる文化や、休みを取るために過剰な理由説明を求められる環境が、働く女性たちの精神的な疲弊を限界まで高めている。
休みの取りづらさが離職を生む
調査の中で最も企業側が注目すべきデータは、「休暇制度」や「休みの取りづらさ」が原因で転職を考えたことがある人が68.2%に達しているという事実だ。
理想の夏休みの取り方について尋ねた問いでは、「夏休み枠はなく、自由に使える有給休暇が付与される」が42.3%でトップとなり、従来型の「会社指定のお盆期間などに全員で休む」(21.4%)を大きく引き離した。
会社が「この数日間に休みを取りなさい」と一斉に決める夏休みよりも、自分が休みたい時に自由に使える有給休暇の方が、働く人にとってずっと使いやすい。子どもの休みに合わせたり、空いている時期に旅行へ行ったりできるため、無理なく仕事を続けられるようになる。自由に休みが取れる職場環境を整えることは、従業員が辞めてしまうのを防ぎ、新しい人材を集める上でも非常に効果的だといえるだろう。
男性ユーザーからも、
「子育てが大変な要因に夏休みがあると思います。子供にとってはいいのですが親にとっては夏休みみたいな長期休みは負担でしかありません」
という悲痛な声が上がるように、子供の長期休みに対応できる柔軟な労働環境や社会的な支援策が不足しており、働く親の現実と大きく乖離している。
今回の調査結果は、単に「夏休みの過ごし方」を追及したものではない。物価高に苦しみ、子育てと仕事の板挟みになり、休暇さえ自由に取れない現代女性たちの「SOS」そのものかもしれない。

