●「影響はなかった」根拠は示されず
質疑応答では録音も認められなかったため、以下は会見中に筆者がメモした内容に基づく。
──不適切な関係が女性に対する処分に影響を与えたのではないか。
「所要の調査をした結果、女性の処分について適正さや公正さを害するような事実は認められなかった」
──その根拠は。
「事件の具体的内容に関わり、女性が特定される問題やプライバシーに関わるので、これ以上の具体的な説明はいたしかねる」
──免職処分になった検事が関わった事件を過去に遡って調査するのか。
「事件処理の適正さに影響がないと判断した。他の事件について具体的な疑いや恐れは認められず、今回の女性以外に同じような不適切な交友があったことも確認できていないので、これ以上の調査や第三者委員会を設置して検証する必要があるとは考えていない」
──大阪地検の検事正だった北川健太郎氏からの性被害を訴えている女性検事は、これまで何度も第三者による調査を求めてきた。実施していれば今回の問題ももっと早く把握できていたのではないか。なぜ第三者委員会による調査をしないのか。
「第三者委員会を設置していればどうなっていたか、という仮定のことにはお答えできない。検察組織内でハラスメントがあれば、そのような情報があれば、厳正な捜査をしているつもり。決して軽視することなく、関係者の意思を尊重して、しかるべき処分をするのが検察の考え方」

●録音・撮影禁止の理由「関係者のプライバシー含む」
質疑の最後に、筆者は率直に尋ねた。
「記者会見で、録音や撮影を禁じる理由を教えてほしい」
山元次長検事は次のような趣旨の説明をした。
「私がコメントすることは、個別具体的な事件の捜査や公判に関わり、関係者のプライバシーや捜査協力の内容を推知させる内容を含む。
今回のような処分の内容について説明する場合も、関係者のプライバシーが含まれる。私は申し上げられないことは申し上げられないと言うが、やり取りの中で個別具体的な名称が上がることなどがあるので、その内容が記録されるような録音や録画は控えてほしい。
冒頭のカメラ撮影についても、そのようなことをできる限り具体的に説明するという観点からすると、一貫して控えてもらっているのが我々のやり方。これまですべてそのような方針でやってきた」

