「離婚している」は嘘だった…シングルマザーに独身偽装で121万円賠償、裏切られた子の「心の傷」も認定

「離婚している」は嘘だった…シングルマザーに独身偽装で121万円賠償、裏切られた子の「心の傷」も認定

●「結婚するつもり」だったはずが…

本人尋問では、被告側代理人は原告に対する尋問をおこなわなかった。

被告に対する尋問の冒頭、被告側代理人は「反省の意、謝罪の意を示すつもり。奥様も(被告の行動について)『大変身勝手で多くの人の心を殺すもの』としている。質問は反省しているかどうかについてのもの」と述べ、争わない姿勢を見せた。

被告も「私の不誠実な行動により、Aさんの心を傷つけ、申し訳ありません。Aさんに一切の非はありません。Aさんの悲しみや怒りは当然で、どのような言葉を尽くしても許されないこと。申し訳ございません」と謝罪した。

ただ、その後の説明には食い違いも目立った。

「感情としては妻と離婚したいと思っていた」「離婚してAさんと結婚するつもりだった」と話す一方で、「いつか結婚しようねとたびたび話していたが、具体的な内容を話したわけではない」とも主張した。

Aさんの親族らとの食事会についても、「Aさんの長男の習いごとの発表会があり、その打ち上げに呼ばれたという認識」などと述べた。

また、Aさん宅に私物を置いて入り浸り「二重生活」をしていたことは認めたものの、2人で購入したペアリングについては「婚約指輪のつもりはなかった」と述べた。

●「子どもに会えない」と嘘をついて同情を引き…

判決後、Aさんは法廷での謝罪について「一度も目が合うことはなく、パフォーマンスかなという印象しかない」と振り返った。

問題発覚後、最も大きな影響を受けた一人が長男だった。

被告は交際中、自分の子どもに会えないことを寂しそうに話していた。長男はそれを聞いて同情し、大切なおもちゃを貸していたという。

中には貸したくないおもちゃもあったが、Aさんによると、「被告が駄々をこねた」ため応じたという。

しかし、ダンボール数箱分もあったおもちゃは問題発覚後、被告側が処分してしまった。

さらに「子どもに会えない」という話自体が嘘だったことも判明し、長男は大きなショックを受けた。被告との思い出がつらくなり、習い事もやめたという。

提供元

プロフィール画像

弁護士ドットコム

「専門家を、もっと身近に」を掲げる弁護士ドットコムのニュースメディア。時事的な問題の報道のほか、男女トラブル、離婚、仕事、暮らしのトラブルについてわかりやすい弁護士による解説を掲載しています。