●「結婚するつもり」だったはずが…
本人尋問では、被告側代理人は原告に対する尋問をおこなわなかった。
被告に対する尋問の冒頭、被告側代理人は「反省の意、謝罪の意を示すつもり。奥様も(被告の行動について)『大変身勝手で多くの人の心を殺すもの』としている。質問は反省しているかどうかについてのもの」と述べ、争わない姿勢を見せた。
被告も「私の不誠実な行動により、Aさんの心を傷つけ、申し訳ありません。Aさんに一切の非はありません。Aさんの悲しみや怒りは当然で、どのような言葉を尽くしても許されないこと。申し訳ございません」と謝罪した。
ただ、その後の説明には食い違いも目立った。
「感情としては妻と離婚したいと思っていた」「離婚してAさんと結婚するつもりだった」と話す一方で、「いつか結婚しようねとたびたび話していたが、具体的な内容を話したわけではない」とも主張した。
Aさんの親族らとの食事会についても、「Aさんの長男の習いごとの発表会があり、その打ち上げに呼ばれたという認識」などと述べた。
また、Aさん宅に私物を置いて入り浸り「二重生活」をしていたことは認めたものの、2人で購入したペアリングについては「婚約指輪のつもりはなかった」と述べた。
●「子どもに会えない」と嘘をついて同情を引き…
判決後、Aさんは法廷での謝罪について「一度も目が合うことはなく、パフォーマンスかなという印象しかない」と振り返った。
問題発覚後、最も大きな影響を受けた一人が長男だった。
被告は交際中、自分の子どもに会えないことを寂しそうに話していた。長男はそれを聞いて同情し、大切なおもちゃを貸していたという。
中には貸したくないおもちゃもあったが、Aさんによると、「被告が駄々をこねた」ため応じたという。
しかし、ダンボール数箱分もあったおもちゃは問題発覚後、被告側が処分してしまった。
さらに「子どもに会えない」という話自体が嘘だったことも判明し、長男は大きなショックを受けた。被告との思い出がつらくなり、習い事もやめたという。

