セロトニンの分泌を増やす漢方薬

漢方薬は、こころとからだ全体のバランスを整えることで、不安感や抑うつ気分、睡眠障害などの症状を和らげる目的で用いられます。
セロトニンに直接作用するというより、ストレス反応や自律神経の乱れを整えることで間接的にセロトニン機能を支えると考えられています。
抑うつ気分や不安が目立つ場合に用いられる漢方薬
抑うつ気分や不安感、意欲低下などを訴える方に対しては、気の巡りを整えることを目的とした漢方薬が使われることがあります。
一部の処方では、血中のセロトニン代謝産物に変化を与える可能性が報告されています。
しかし、ヒトでのエビデンスはまだ限られており、西洋薬との併用時には副作用や相互作用に注意が必要です。
不眠や自律神経の乱れに用いられる漢方薬
寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、緊張しやすいなどの訴えに対しては、心身を落ち着かせることを目的とした漢方薬が用いられます。
自律神経のバランスを整えることで、間接的にセロトニンやメラトニンの働きを支える可能性が指摘されています。しかしながら、即効性を期待しすぎず、生活習慣の調整とあわせて用いることが大切です。
消化器症状を主とする場合に用いられる漢方薬
セロトニンは腸に多く存在するため、気分の落ち込みとともに腹痛や下痢、便秘などの消化器症状を訴える方も少なくありません。
こうした場合、胃腸の働きを整える漢方薬が用いられます。その結果、腸内環境や自律神経の調整を通じて、セロトニン機能に影響を与える可能性があります。ただし、科学的なエビデンスはまだ十分とはいえず、専門家の判断のもとで使用することが重要です。
「セロトニンを増やす方法」についてよくある質問

ここまでセロトニンを増やす方法について紹介しました。ここでは「セロトニンを増やす方法」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
セロトニンの分泌を促す行動はありますか?
関口 雅則 医師
バランスのよい食事を摂ること、日中に適度な光を浴びること、無理のない範囲で運動を続けることなどが挙げられます。これらは、いずれもセロトニン機能を支える生活習慣として推奨されます。
ただし、こうした生活習慣だけでうつ病や不安障害が必ず改善するわけではありません。気分の落ち込みや意欲低下が続く場合には、早めに医療機関を受診することが重要です。

