中国の動画配信プラットフォーム「bilibili(ビリビリ)」で8月2日、新作オリジナルアニメ『記憶管理局(False Memory)』の配信が始まった。
日本ではまだ正式配信されていないものの、中国アニメファンの間では「次に海外進出する作品候補」として注目を集めている。本作が興味深いのは作品内容だけではない。学生クリエイターによる自主制作から商業シリーズへと発展した経緯は、近年の中国アニメ業界の変化を象徴している。
記憶を管理する組織を描くSFミステリー
『記憶管理局』の舞台は、人々の記憶を管理する組織「記憶管理局」。記憶に異常をきたした「BUG人」と呼ばれる存在を追う捜査官たちの姿を描くSFミステリーだ。
「記憶」という普遍的なテーマを軸に、サスペンスや心理ドラマ、近未来SFを融合。派手なアクションだけに頼らず、緻密な設定と伏線で物語を積み上げる構成は、日本のアニメファンにも親しみやすい作風といえる。
18分の自主制作作品が6年かけてシリーズ化
『記憶管理局』の原点は2020年に公開された約18分の短編アニメ『False Memory』だった。
当時は学生時代から活動してきたクリエイターたちによる自主制作作品だったが、その完成度の高さが話題となり、多くの支持を獲得。その後、およそ6年をかけて現在の商業シリーズへと発展した。
日本でも自主制作アニメから商業デビューを果たす例はあるが、中国では近年、このようなインディー作品を大手プラットフォームが育成するケースが増えている。
