単線6両の限界と夜間運休には注意
一方で、東金線が抱える「ローカル線ゆえの脆弱性」にも注意が必要だ。東金線は全線が単線であり、運用される列車も最長で6両編成にとどまる。外房線という幹線輸送の乗客が一気に流れ込めば、一気に輸送限界を迎えてしまう危険性を常に孕んでいる。
また、東金線を利用する際には夜間の運行計画にも十分な警戒が必要だ。外房線は、電車が動いている区間でも本数が通常の4割から6割程度に減少。特急「わかしお」も全休している。土気駅から大網駅の間は道路も壊れているため代行バスが走れず、蘇我駅から茂原駅までの直行バスなどが代わりに出ている。また、東金線でも夜の工事のために遅い時間の電車が運休になるなど変更が出ているので、帰りの時間には気をつける必要がある。
東金線では復旧工事の影響により、夜間の大網22時28分発成東行が変更・運休となるなど、最終列車付近のダイヤに重大な変更が生じている。行きは東金線でスムーズに迂回できても、帰りの夜間帯に足止めを食らうリスクがあるのだ。
24日の全線再開に向けた運行体制
今回の豪雨災害により、土気駅構内やトンネル出口付近の路盤が大きく削り取られるなど、外房線が受けたダメージは甚大だ。JR東日本は8月24日の全線運転再開を目指して復旧工事を進めている。
完全復旧までの間、朝の通勤ラッシュ時は東金線ルートと代行バスの混雑状況を見極めた柔軟な立ち回りが求められる。遠回りの東金線か、長蛇の列の代行バスか。時間の読みやすさを重視するならば、東金線を経由する鉄道迂回ルートが依然として強力な選択肢となりえそうだ。

