マーベル作品の“予習文化”に疑問の声
これに対して、今回の発表をきっかけに、マーベル作品を追うための「予習」という文化そのものについて考える声も出ている。
「この15作品を観るために、そもそも予習が必要という、ケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)の罠である。つまりもう全作見ろ!と言われているに等しい」
「『予習』がしたいのであれば、映画を見る必要はないと思う。簡単なあらすじとキャラクター紹介を入れた『予習ページ』とか『予習動画』とかを作ればいい。目的が『予習』なら。映画は『映画が見たいな』というときに見るもんだと思う」
このほか、マーベル屈指の人気キャラクター「スパイダーマン」でおなじみの格言をもじって、
「アベンジャーズの新作公開が近づくと膨大な予習作品リストが出回る現象に『大いなるシリーズには、大いなる予習が伴う。』という名前をつけたい」
といった声も。
マーベル作品では以前から、新作をより深く楽しむために過去作品を振り返ることがファンの間で定着している。そのため、「予習するのも含めて楽しみ」というファンが多くいる一方、「映画を見るのにそこまで準備する必要があるのか」と感じる人もいるようだ。
「宿題じゃないんだから」無理に予習せず楽しむファンも
もっとも、今回の反応で興味深いのは、「15作品全部見なければ」というものだけではない。
「最低限見ておけなのは アベンジャーズ1(作目)とエンドゲーム。ドゥームズデイの予習としてはこの2本だけでいいんじゃないかな?」
「義務感で見てるなら別に見なくてもいいぞ とりあえずドゥームズデイ見たいけど他に興味が湧かないなら予習なしで見に行っても別にいいだろ 宿題じゃないんだから」
といった提言も。
さらに、
「みんな設定やキャラ相関とかイースターエッグとか『ちゃんとわかる』ことに囚われすぎてないか?」
と、あらゆる過去作を隅々まで理解してから劇場に行こうとする風潮に疑問を呈するファンもいる。
つまり今回のリストをめぐっては、「15作品を全部見るべきか」という単純な問題以上に、「新作を100%楽しむためにどこまで過去作を追うのか」「そもそも100%理解する必要があるのか」という、映画の楽しみ方そのものについて意見が分かれている。
そうしたなか、あるファンからは、予習の是非をめぐる議論を少し離れたところから捉えた、こんな声も寄せられている。
「この手のよくある現象として、観てる人ほど全部見た方が楽しめるよ!って言ってて、観てない人は案外観てなくても楽しめるってのがあるから、無理せず気張らず好きなタイミングでドゥームズデイを迎えようね」
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の公開まで約4カ月。公式のリストを手がかりにこれまでの物語を振り返るもよし、気になる作品だけを選ぶもよし、あえて予習せず新作に臨むもよし。40時間超のリストが示したのは、必ずしも「これだけ見なければならない」という「答え」ではなく、長年続いてきた映画シリーズをそれぞれがどう楽しむのか、という「問い」なのかもしれない。

