朝ドラ「風、薫る」第104回(8月20日放送)振り返り
第104回では、浜松に帰る決意を固めたシマケンが、りんとの別れを選択。りんは一緒にいたい気持ちを抱えながらも、恵風看護婦会や担当する患者の看護を手放すことに迷い、返事を保留していた。シマケンは、りんには看護婦としてやるべきことがあると考え、自ら身を引く。患者の看護を優先したりんは、シマケンが去った後、「この手は患者さんに使いたい」と直美に伝える。この日は、恋愛と仕事の二者択一ではなく、りんが看護婦としての使命と自らの生き方を見つめ直す転機となる展開が描かれた。
【以下、ネタバレ】
その後もりんは、佳枝のために熱心に派出看護に取り組んだ。シマケンが小説を書くのをやめたことを知った母の美津(水野美紀)は、心根のいいシマケンなら何をやっても大丈夫だと太鼓判を押す。娘の気持ちに気づいている美津は、りんに「そろそろ、自分のためも考えなさい」と助言する。
シマケンの部屋を訪れたりんは、浜松に一緒に行きたいのだが、恵風看護婦会を辞めるのは難しいと話す。同僚が妊娠で辞めたことに加え、佳枝のことも気になっていた。シマケンが口を開く。「僕たちは一緒に生きていくべきではないと思う」。絶句するりんに「りんさんには、りんさんのやるべきことがある」と伝えた。りんは「私はシマケンさんと一緒に生きていきたいです」とすがるが、シマケンはりんの手を握りながら、いとおしげに見つめ、「りんさんの手は…大勢の人のために動くすてきな手だ」と言った。シマケンは手を離すと、「りんさん、さよなら」と別れを告げた。
シマケンは、りんに何も言わずに東京を離れることにした。事情を知る団子屋の店主・丸山忠蔵(若林時英)は「それでいいんですか?」と訴えるが、シマケンは、りんが知れば何か行動を起こしてしまうと考えていた。
直美はりんから事情を聞きだした。直美は、どうして一緒に行くと言わなかったのかと追及すると、りんは仕事のためと言い訳。直美は「何言ってんの!?」と声を荒らげ、りんがいなくなれば、いなくなったなりのやり方を考えると述べた。直美は、シマケンが突然浜松へ行くと言い出したのには何か理由があるはずだと推測。シマケンに会いに行くよう、りんの背中を押した。
りんはシマケンの家へ走るが、団子屋の前でしゃがみ込む女性に気づく。りんは店先で応急処置をした後、シマケンの部屋に駆け込む。部屋の中はガランとして、もう何もなかった。
りんは事務所に戻り、作り笑顔で直美に「もういい」と言った。直美は「どうして?」と尋ねる。「分かったから、自分が。この手は患者さんに使いたいんだって…」。直美はりんの手を強くなでながら、「好き。私は、この手が好き」と言った。りんは「強いよ…ありがとう」と笑った。
朝ドラ「風、薫る」とは?
大関和と鈴木雅という実在した2人のトレインドナース(正規に訓練された看護師)をモチーフにした朝ドラ。激動の明治時代、まったく違う境遇に生まれ、それぞれ生きづらさを感じていた2人の女性が、未開の看護の道を切り開いていく姿を描く。「あなたのことはそれほど」「病室で念仏を唱えないでください」「くるり~誰が私と恋をした?~」などの連ドラで知られる吉澤智子さんが脚本を書き、Mrs. GREEN APPLEが主題歌「風と町」を歌う。

