「脳出血」を疑う”3つの初期症状”はご存知ですか?原因も医師が解説!

「脳出血」を疑う”3つの初期症状”はご存知ですか?原因も医師が解説!

脳出血を発症する原因

高血圧

脳出血の最大の原因は、長期間にわたり血圧が高い状態が続く「高血圧」です。高血圧は、脳の深い部分にある細い血管の壁に常に強い力を与え続け、血管を傷つけ、弾力性を失わせてもろくします(細動脈硬化)。このもろくなった血管が、特に朝の血圧上昇やストレス、排便時のいきみなどをきっかけに破れ、脳出血を引き起こします。
高血圧自体は、脳出血を発症するまでほとんど自覚症状がないことが多いため、「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれます。定期的な健康診断や自宅での血圧測定を怠らないことが極めて重要です。ごくまれに軽い頭痛や肩こりとして現れることもありますが、これらの症状が出た時点では、既に脳血管の損傷が進行している可能性があります。
治療は、内科または循環器内科で血圧管理を行います。血圧を下げる薬(降圧薬)は、自己判断で中断すると、血圧が急上昇して脳出血のリスクを高めることもあるため、医師の指示に従い継続的に服用してください。

脳血管の異常・出血傾向

高血圧以外の原因として、若い人に脳出血を引き起こす重要な原因に、脳動静脈奇形や海綿状血管腫といった脳血管の生まれつきの異常があります。これらの異常な血管の塊は、構造的にもろく、血圧の負荷に弱いため、破れやすい性質を持っています。
また、特に高齢者の脳の表面に近い出血の原因として、脳アミロイド血管症が挙げられます。これは、異常なタンパク質(アミロイド)が血管の壁にたまり、血管をもろくする病気です。
さらに、心臓の病気(心房細動など)の治療のために、抗凝固薬や抗血小板薬(血液をサラサラにする薬)を服用していると、血管が破れた際の出血量が多くなり、脳出血のリスクが高まります。
血管の異常は、出血するまで症状が出ないことが多く、初めての出血により発見されるケースも少なくありません。出血した場合は、原因の病気によっては緊急的な手術が必要になることがあります。血液をサラサラにする薬を服用中の患者さんは、少しの打撲や頭痛でも、すぐに医師に相談し、薬を飲んでいることを必ず伝えてください。特に脳出血が発症した場合、薬の影響を中和する治療(拮抗薬の投与)を迅速に行う必要があるため、何の薬を飲んでいるかという情報は命に関わります。

基礎疾患としての生活習慣病

脳出血の根本原因である動脈硬化を悪化させるのが、高血圧に加えて、糖尿病、心臓病、慢性腎臓病といった生活習慣病です。これらの持病は、血管に与えるダメージを相乗的に高め、脳の血管が破れるリスクを大幅に上昇させます。特に糖尿病は、全身の細い血管を傷つけるため、高血圧と合併すると、脳出血のリスクが非常に高まります。
これらの生活習慣病は、病気が進行するまで目立った症状がないことが多いため、定期的な検査と管理が予防につながります。内科で治療を受けるようにしましょう。脳出血予防は、単に血圧を下げるだけでなく、血糖値や脂質の異常、腎機能など、多方面からの治療が必要なので、主治医と協力して治療計画を立てることが重要です。

「脳出血の症状」についてよくある質問

ここまで脳出血の症状を紹介しました。ここでは「脳出血の症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

脳出血を発症すると頭のどの辺りが痛くなりますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

脳出血による頭痛は、出血した場所や量、そして出血によって引き起こされる脳の圧力(脳圧)の上昇の程度によって、痛みの感じ方や場所が異なります。
まず、出血の規模が小さく、脳の深い部分で起こった場合、頭痛を伴わないこともあります。頭痛がないからといって、脳出血ではないと判断することはできません。
出血が大きく、血の塊が脳全体を圧迫したり、出血が脳の表面や髄膜(脳を包む膜)に及んだりすると、激しい痛みを感じます。痛みの場所は、出血した部位の周辺に感じられることもありますが、脳圧が上がると頭全体が締め付けられるような、または内側から破裂しそうな痛みとして感じられることが多いです。
この頭痛を判断するポイントは、その激しさと伴う症状です。くも膜下出血の頭痛は、「人生で最悪の痛み」「バットで殴られたような痛み」とも言いあらわれる激しい「雷鳴頭痛」として頭痛単独で発症することが多いです。一方で、脳出血の頭痛は、多くの場合、片麻痺や言語障害、意識障害といった特定の神経症状と同時に、あるいはそれらが悪化する過程で生じることが特徴的です。
そのため、頭痛の有無や場所にかかわらず、突然、手足の麻痺やろれつ不全、ふらつきなどの神経症状が少しでも現れた場合は、脳出血の可能性を疑い、頭痛薬などで症状を落ち着かせようとせず、即座に救急車を呼ぶことがとても大事です。

配信元: Medical DOC

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