便潜血検査や大腸内視鏡検査などを活用し、大腸ポリープの早期発見・予防につなげることが重要です。
※この記事はメディカルドックにて『「大腸ポリープが悪性の場合」どのように対処する?ポリープができる原因や症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
和田 蔵人(わだ内科・胃と腸クリニック)
佐賀大学医学部卒業。南海医療センター消化器内科部長、大分市医師会立アルメイダ病院内視鏡センター長兼消化器内科部長などを歴任後の2023年、大分県大分市に「わだ内科・胃と腸クリニック」開業。地域医療に従事しながら、医療関連の記事の執筆や監修などを行なっている。医学博士。日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本医師会認定産業医の資格を有する。
「大腸ポリープ」とは?
大腸の粘膜の一部がいぼの様に隆起したものが大腸ポリープです。大腸ポリープは大きく「腫瘍性ポリープ」と「非腫瘍性ポリープ」の2つに分けられます。ここでは大腸ポリープの種類について詳しく解説します。
大腸ポリープの検査法
便潜血検査
2日間、便の一部をとり、専用容器に入れて提出する検査です。大腸がんや腺腫などのポリープから出血している場合には陽性と診断されます。この検査で直接大腸ポリープを診断することはできませんが、体への負担が少なく、簡易的に検査ができるため、大腸がん検診ではこの方法が取り入れられています。2日間の便を調べて1日でも陽性と判断されれば、一般的に大腸内視鏡検査による精密検査を行います。この便潜血検査により腺腫などのポリープの約30%を発見することができ、大腸がんの死亡率を約60%、大腸がんになるリスクを約46〜80%下げることができると報告されています。
注腸造影検査
注腸造影検査は、前日から消化の良い食事にした上で、夜から下剤を内服します。また、同日の朝から多量の腸管洗浄液を飲み、腸管をきれいにして検査を行わなければなりません。このように前処置を行った上で、バリウムと空気を肛門から注入し、レントゲンで撮影をします。ポリープの形状や大きさ、位置などを確認することに関しては優れていますが、腸管の前処置がしっかり行われていなかったリ、大腸が重なって見えづらい場合にはきちんと診断ができないこともあります。
大腸内視鏡検査
注腸造影検査と同様に下剤や腸管洗浄液を飲んで腸管をきれいにした上で検査を行います。大腸内視鏡検査では直接病変を確認することができ、ポリープなどの病変があった場合に、病変の一部を採取して病理検査に提出する生検を行うことができます。生検やポリープを切除することも同時に行えるため、大腸ポリープを検査する場合に主役となる検査です。また、大腸内視鏡検査では、ポリープの表面が不整であったり、NBI拡大画像で血管構造の乱れや消失などがみられるかなどを直接観察することができます。これらの所見を観察した上で、切除すべき病変かどうかを診断できます。

