●「帰るって言ったの?」担当者は把握していなかった
ナヴィーンさんは、いつもと同じように面談室(インタビュー室)に入った。
そこで、「仮放免の更新が認められませんでした」と告げられた。
さらに、監理措置の対象となるか、それとも収容されるかの判断を待つよう求められ、最終的に「監理措置も認められなかったので、今日はここで泊まるしかありません」と伝えられたという。
ナヴィーンさんは当時の状況をこう振り返る。
「いつもと同じような感じでインタビュー室に入ったら、そのときの職員が『ナヴィーンさんの仮放免希望が不許可になっていますよ』と言ったんです。
『仮放免担当からも話があるから』というので待っていたら、『仮放免が不許可になったので、今日から半年以内に裁判ができます』と言われたんです。
でも別の方も来て、ナヴィーンさんの体調が悪いから監理措置にして外で生活できるようにするのか、それとも収容するかの結果がわかるまで待ってくださいと言われて。
それで待っていたら『監理措置も認められなかったから、今日はここに泊まるしかありません』と言われたんです」
自主帰国の準備を進めていたと説明すると、担当職員から「帰るって言ったの?いつそんな話になったの?」「書類はすべて持っていますか」などと聞かれたそうだ。
●必要な薬が、「見逃し」で処方されなかった
ナヴィーンさんは以前から、うつ病や高血圧を患っていた。自主帰国を決めて以降はストレスが増え、歯のしびれで食事が思うように摂れなくなったことから、7月9日からは固形物ではなく医療用経口栄養剤でしのいでいた。
しかし、突然の収容だったため常用薬は持っておらず、持ち込みもできない。支援者による薬の差し入れも、できない規則になっている。
ナヴィーンさんは、入管の精神科医と内科医の双方にエンシュアリキッド(経口栄養剤)が必要だと伝えたものの、収容から3日後まで処方されなかったと話す。
また、ナヴィーンさんによると、処方された薬を服用したところ、「お腹が痛くなり、骨から肉がはがされるような痛みを味わった」という。
支援団体の反貧困ネットワークが7月16日に開いた院内集会では、代表の瀬戸大作さんが、痛みについて「本来は分けて飲むべき薬が、まとめて処方されたのが原因ではないか」と説明した。

