●「イクメン」という言葉の独り歩きと息苦しい現実
かつてに比べれば、男性が昇給しにくくなったことや子の教育費の増加を受けて、共働き世帯も増加しています。しかし、多くの職場において男女が平等に働く環境が用意できているのかといえば、そうではないでしょう。人材サービス会社のランスタッド社が世界33カ国のと国と地域を対象に行う「ランスタッド・ワークモニター」(2016年11月)によれば、日本の女性労働者の4割以上が性別による報酬差やキャリアサポートの差を感じており、33カ国の国と地域中では最下位という結果となっています。
家事・育児はといえば、言わずもがな。妻の家事・育児負担は高く、労働時間の長い夫に頼ることもできず、ワンオペ育児につらい思いをしているママも増えています。父と母、どちらが大変か。比べることは難しいものですが、「母親だけが苦しくなっていないか?」 。そう感じるママが増えてもおかしくない状況が、目の前にあります。

●実は多い「夫の妻」「子の親」であることが息苦しいママ
こうした状況を目前に、世のなかのママたちの本音は? 今回は20~40代の229名の女性(既婚または未婚・子あり)にアンケート調査。「自分らしい生き方」ができていると感じているのかを調べてみました。(インターネットによる独自調査 調査期間:9月30日~10月2日)
まずは、「夫の妻であることや、子どもの親であることに息苦しさを感じた経験はありますか?」という質問に関しては、「ある」が81.8%、「ない」が18.2%と多くの女性が夫の妻や子どもの親であることに息苦しさを感じたことがあることが明らかに。
ちなみに、「ある」と回答した人に「あなたが息苦しさを感じるのは『夫の妻としての生き方』『子どもの親としての生き方』どちらが多いですか?」と聞いてみると、「どちらかといえば夫の妻である生き方」と回答した人は47.9%、「どちらかといえば『子の親である生き方』」と回答した人は45.9%と約半々(無回答が6.2%)となりました。