家計簿を手書きにするメリット
自動で貯金額の合計が計算されたり、支出の内訳をカテゴリ別に見られたりと、アプリの家計簿には手書きにはない使いやすさやメリットがたくさんあります。そんな中あえて手書きで家計簿をつけるメリットは、より金額の支出入を意識することができる点です。手書きで計算することで自動算出よりも使った金額、貯蓄額を強く意識するようになります。また電卓を使って自ら計算をすることでアタマの体操にもなるでしょう。これは金額を自動算出してしまう家計簿アプリにはないメリットです。お金を貯めるためには自ら計算ができる「数読力」を身につけることもまた大切なのです。
家計簿(手書き)でお金が貯まる流れ
当然ながら、家計簿をただつけているだけではお金は貯まりません。ここではお金を貯めるために家計簿をどう活用したら良いのかを説明します。
1.最終目標と月ごとの目標を設定する
まず大切なことは、最終目標と毎月目標を設定することです。最終目標は「3年以内に〇〇◯万円」「今年中に今の倍の金額」など中長期的な目標のことで、毎月目標とは「毎月〇万円ずつ貯める」など最終目標を達成するための、月ごとの小目標のことです。いずれも具体的に設定することがポイントで、この2つの目標を決めることで月々生活に使える予算が決まるため、貯金プランが立てやすくなります。「余裕がある分だけ貯める」「今より多く貯める」などあいまいな目標では、ついついお金を使いすぎてしまったり、レシートの管理がルーズになってしまったりとうまくいかない場合が多いです。最終目標はなるべく自分の気持ちがワクワクする金額を設定することもおすすめです。特に長期スパンの貯金は「モチベーション」を高く保ち、楽しみながら行うことが大切だからです。具体的な金額を設定することが難しい人は「支出を月◯万円以内におさめる」という目標でも良いので、とにかく数字を決めることが大切です。また毎月目標には、毎月は使わない金額(旅費など)は含めず別で計算しましょう。
2.月末に各項目の集計をする
立てた目標をもとに家計簿をつけ始めたら、次に大切なことは支出の合計をきちんと計算することです。買い物のレシートは必ずもらって保管しておきましょう。もしもらえないことがあればメモ帳やメモアプリに内容と金額を最低限書き留めておいてください。そして集めたレシートとメモを元に金額を集計する日を月末に設けましょう。「食費」「移動費」「生活雑貨費」のように項目を作ることがおすすめです。はじめから最小限の項目を適切に設定することは難しく、かといって項目が多すぎると大変なので、慣れるまでは10個ほどに項目数がおさまるように設定すると良いですよ。夫婦2人分の家計簿を付ける場合には、お互いのお小遣いは「お小遣い帳」として家計簿とは別にしておくといいですよ。
3.これまでの反省と目標の見直しをする
項目ごとの集計が終わったら、先月と比較してどうだったかを見比べる時間を取ります。貯金できた額は増えたのか減ったのか、減ってしまった項目はなにが原因だったのか、逆に増えた項目はどれかなど、反省の時間はとても大切です。この反省をもとに必要であれば来月の目標に修正を加えます。最終目標を修正するのではなく、毎月目標を実現可能なラインで修正していきましょう。
4.年末に最終目標と達成状況を振り返る
年末になったら最終目標が達成できたかどうかを振り返ります。できるだけ最終目標は変更せずに達成することを目指すべきですが、大切なことは貯金額を無理なく増やしていくことなので、もしも達成できていなくても気持ちを切り替えて来年度の目標設定に移ってください。日常的に十分なお金が貯まる目標を立てた家計簿を目指してくださいね。