離乳食を食べない原因は?食事の工夫や月齢別の対処法を紹介

離乳食を食べない原因は?食事の工夫や月齢別の対処法を紹介

手間をかけて作った離乳食を食べない赤ちゃんに、悩まされているママは多いのではないでしょうか?赤ちゃんが離乳食を食べない理由や、すぐに試せる食事の工夫を紹介します。月齢に合わせた対処法のほか、栄養不足を確認するポイントも解説しています。

赤ちゃんが離乳食を食べない理由

赤ちゃんが離乳食を拒否する原因は、好き嫌いだけではありません。まずは、離乳食を食べない赤ちゃんに考えられる心理・特性を紹介します。

おなかが満たされている

母乳・ミルクをたっぷりと飲んでおなかが満たされている赤ちゃんは、離乳食を食べようとしません。

言葉が話せないため、離乳食を吐き出す・拒否することで「おなかがいっぱいで食べられない」と意思表示をしていると考えられます。赤ちゃんにとっては「離乳食を食べる」という行動自体がひとつの挑戦です。

母乳・ミルクを飲んでおなかがいっぱいな状態では、離乳食に気が向かないのも無理はありません。母乳・ミルクの量を減らし、赤ちゃんが離乳食を食べるきっかけを作るのも大切です。

ほかのものに興味を引かれている

赤ちゃんが離乳食を食べようとしない場合には、周囲に興味を引くものがないかを確かめるのをおすすめします。

赤ちゃんは成長するにつれて、まわりにある様々なものに興味を持ち始めます。そのため、食事をするときに絵本・おもちゃなどが近くにあると、「遊びたい」「触りたい」という好奇心から、離乳食を嫌がる場合があるのです。

離乳食を食べさせる前にはTVを消したり、絵本・おもちゃなどを片付けたりと、赤ちゃんが集中できる環境を整えるのがポイントです。

異物を舌で押し出す「哺乳反射」の場合も

せっかく用意した離乳食を吐き出されてしまい、ショックを受けているママは多いのではないでしょうか?時間をかけて作った離乳食を口に入れた瞬間に舌で押し出されると、自分を否定されたように感じるのも無理はありません。

しかし、赤ちゃんが口に入れた離乳食を舌で押し出すのは、母乳・ミルクを飲むための「哺乳反射」でもあります。哺乳反射は本能的なもので、赤ちゃんの意思とは関係がありません。

哺乳反射は生後4~5カ月から消え始め、生後6~7カ月にはほとんど消滅すると考えられています。赤ちゃんの口にものを入れたときの動きを見て、哺乳反射の動きが減ってきたタイミングで離乳食を始めるのがおすすめです。

参考:Ⅱ 離乳編|厚生労働省

栄養不足が心配…見極めるポイントは?

赤ちゃんが離乳食を食べなくても、栄養状態に問題がない場合もあります。体重の増え方や、鉄分が足りているかを確認することで、栄養不足を見極められます。

毎月体重が増えているか

赤ちゃんが離乳食を食べなくても、母乳・ミルクで栄養を摂取できていて、毎月きちんと体重が増えているのであれば栄養不足の心配はありません。

赤ちゃんの体重の増え方を確認するのに役立つのが、母子健康手帳に載っている「発育曲線」です。発育曲線は厚生労働省が乳幼児の発育を調査して作成するもので、10年ごとに更新されます。

ある年における集団のデータを基にしているため、発育曲線の帯に入っていないからといって必ずしも発育に問題があるわけではありません。

ただ、発育曲線のカーブから大きく外れていたり、2~3カ月の期間ずっと体重が増えていなかったりする場合には注意が必要です。栄養不足に陥っている恐れがあるため、発育曲線を記入したグラフを持参して医師に相談するのをおすすめします。

鉄分が不足していないか

赤ちゃんが離乳食を食べないとき、とくに注意したいのが鉄分の不足です。赤ちゃんが生まれてくるときに母体からもらう「貯蔵鉄」が、生後6カ月を過ぎるころには底をつくと考えられているからです。

母乳にも鉄分は含まれていますが赤ちゃんの成長とともに、1日に必要とする量を満たせなくなります。そのため、生後6カ月を過ぎると、母乳に加えて離乳食から鉄を摂取する必要があるのです。

一方ミルクを飲んでいる赤ちゃんは、母乳だけで育てられている赤ちゃんよりは鉄分が不足しにくいのも事実です。ただ、食事から鉄分を摂取していないと、ミルクを卒業した途端に鉄分が不足する可能性があります。

鉄不足が心配なときは早めにかかりつけの小児科医へ相談し、鉄不足かどうかの診断や鉄不足を補う治療を行いましょう。

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