絵本専門店の魅力とは

絵本好きな人のなかには、書店の児童書コーナーでも通信販売でもなく、わざわざ絵本専門店まで足を運ぶ人もいます。近さでも便利さでもない、絵本専門店の魅力とは何なのでしょうか?
心躍る1冊に出会える可能性が詰まった場所
絵本専門店の魅力は、店そのものです。一般的な書店に並ぶのは、今売れている絵本がメインかもしれません。
しかし、絵本専門店にはその絵本を読んだときに感じた、子どものころの気持ちがよみがえるような懐かしい絵本が並んでいます。
デジタル社会に生まれた子どもにとっては、手に取って紙のにおいや手触りを感じ、本来のアナログな絵本に触れられる貴重な空間でもあります。
絵本に精通した書店員は、絵本選びに迷ったときに頼れる存在です。絵本専門店であれば、きっと親も子どもも「今読みたい本」に出会えるでしょう。
居心地のよさを追求した絵本専門店

子どものなかには、長い間静かにしているのが苦手な子も多くいます。たとえ子ども向けの店といえども「迷惑じゃないかな?」と不安になる親もいることでしょう。
まずは子ども連れでも過ごしやすい、様々な工夫がされた絵本専門店を紹介します。
絵本から人の輪が広がる「ブックハウスカフェ」
本の街で知られる神保町にある、カフェと一体型になった絵本専門店です。1万冊以上の絵本がそろっており、カフェで休憩しながらゆったりと過ごせるでしょう。
カフェには子どもに人気のクリームソーダやカレーライスもあります。にぎやかな子どもたちと食事をしながら、友だちの輪が広がるかもしれません。
注目したいのが、「ココロノホンダナ」という取り組みです。子どもの発達に悩むママたちは少なくありません。そんな親子を優しく受け入れ、絵本でサポートしてくれます。
もし「絵本を読ませるのは難しいかもしれない…」と悩んでいるママがいたら、一度顔を出してみてはいかがでしょうか。
株式会社 ブックハウスカフェ | 神保町唯一のこどもの本専門店
5万冊の絵本がそろう老舗「クレヨンハウス」
長い歴史を持つ人気の老舗で、1Fに「子どもの本の専門店」があります。常に約5万冊の絵本や児童書がそろっているので、ママも子どももピンとくる絵本にきっと出会えるでしょう。
同じビルには、環境に優しい暮らしを提案するショップが併設されています。ショッピングのついでに、新時代の新しい気付きが得られるかもしれません。
なお、これまでの表参道店は2022年11月をもって閉店し、コンセプトはそのままに同年12月、吉祥寺に移転予定です。
子どもの本の専門店【東京店 1F】|クレヨンハウス|クレヨンハウス
アットホームな魅力「こどもの本屋 てんしん書房」
かつて神戸の人々に長く愛された「ひつじ書房」という児童図書専門店がありました。「こどもの本屋 てんしん書房」は、店主がその書店をモデルにして作った絵本専門店です。
近年では子どもたちだけで気軽に立ち寄れる書店は少なくなりましたが、ここでは友だちと連れだって来店する小学生も歓迎してくれます。
もちろんベビーカーでやってくる赤ちゃん連れのママにも優しいお店です。このような古きよき時代を思い出させる書店なら、心おきなく大好きな絵本を探せるのではないでしょうか。
