夏季休暇の日数ってどのくらい?夏季休暇の実態をご紹介


夏季休暇を導入している企業はどのくらい?

有給休暇のからくりを使った「夏季休暇みたいなもの」が存在することがわかりましたが、実際に会社が定める「法定外休暇」としての夏季休暇を設定している企業はどのくらいいるのでしょうか。

厚生労働省の「就労条件総合調査報告」によると、2019年時点で夏季休暇を導入している企業は、調査対象企業のうちの41.3%となっています。イメージよりも少ないのではないでしょうか。もし企業の募集要項の休暇欄に「夏季休暇」がなくても、そこまで少数派ではないことがわかります。

夏季休暇っていつ取るもの?

「夏季」であることから7月~8月にとる休暇のイメージがありますが、企業によって設定期間はさまざまです。

夏に休みをとる習慣は、学生の場合は夏の暑さを避けて快適に学習をするためなどの理由が挙げられます。一方で、社会人の場合は古くからある「お盆休み」の名残や、夏が旅行・帰省シーズンであることが関連していると考えられます。また夏に休む必要がない会社でも、取引先が休業になることから夏季休暇を取るという会社もあります。

反対にあえて夏季に休みを取らない業界もあります。

例えばホテル業界や旅行業界など、レジャーが盛んになる夏に多くの売り上げを出す業界は、9月~11月などオフピーク期に夏季休暇を取っていきます。

最近では事業内容に関わらず、夏季休暇取得期間を長く設け、その中で順番に休暇を取らせていく企業も増えてきています。多くの企業が休む夏に休めないというデメリットはありますが、従業員にとってはピーク期を避けて旅行が出来たり、自分が好きなタイミングで長期の休暇を取得できます。

また企業側にとっても従業員を少しずつ休ませるため、会社を休業とする時期が無くなり、休むことなくサービスや事業を稼働させることができます。

夏季休暇の日数はどのくらい?

夏季休暇の平均日数は4.4日です。お盆が8月13日から15日のため、その前後を夏季休暇としていることが多いようです。

なお、国家公務員の夏季休暇が3日間であるため、それに合わせている会社もあります。メーカーの製造工場などでは部分的な停止が難しいため、工場全体で1週間の休業にすることもあります。

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「夏季休暇」と「夏期休暇」の違いとは?


夏休みを意味する「かききゅうか」ですが、「夏季休暇」と「夏期休暇」という2つの書き方があります。どのような違いがあるのでしょうか。

「夏季」とは「夏の季節」という意味です。夏という「季節」に重きが置かれています。つまり夏季休暇は、「夏という季節に取得する」ことを強調する休暇です。一般的にはこちらの「夏季休暇」という表記を採用することが多く、法律でもこの書き方をしています。

一方で「夏期」は「夏の期間」という意味です。「夏期講習」や「夏期研修」など、夏だから開催するのではなく「夏の期間に開かれる」講習、研修であることを伝えたいときに使われます。「かききゅうか」が夏の期間の休暇であることを表現したいときには、「夏期休暇」を使うといいでしょう。

どちらが正しい・正しくないというわけではないため、自分は何を相手に伝えたいのかによって変えれば問題ないでしょう。