25歳以降はライフイベントがたくさん


もし4年大学を卒業した後、22歳で就職をしたとすると、29歳までに20代の平均貯蓄額である113万円を貯めるには、単純計算で1年間に約16万円ほど貯めなければなりません。月あたり1万円とちょっとですから、意外と簡単だと感じるかもしれません。

しかし、20代後半は転職やキャリアアップ、結婚や妊娠・出産、マイホーム購入、趣味の変化など、大きなライフイベントがたくさんあります。これらのライフイベントは、たくさんの出費が発生します。たくさんライフイベントがある中で、貯金するのは簡単ではありません。そこで、20代後半の代表的なライフイベントのご紹介とその際にかかる平均費用について解説していきたいと思います。

転職やキャリアアップ

もし4年大学を卒業した後、22歳で就職をしたとすると、25歳は3年目になり、仕事にも徐々に慣れてくた時期です。基礎が身に付いたので、転職やキャリアアップを考え始めたりするタイミングです。転職には交通費や服装代など多かれ少なかれ出費が伴います。

結婚

20代後半と言えば『結婚適齢期』という人が多いかと思います。この意見は人にとってさまざまですが、学生時代から長く付き合っていたカップルが社会人2~3年目の25歳前後で結婚するパターンが多いのは事実です。結婚式に参列する機会もだんだん増えてきて、結婚が身近に感じ始める時期かもしれません。

リクルートマーケティングパートナーズが発表した「ゼクシィ結婚トレンド調査 2021」によると、結婚にまつわる費用として、挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額の平均は292万3,000円でした。昨年の調査と比較すると70万円減少していました。また、招待客人数の平均は42.8人で、昨年の調査と比較すると23.5人減少したことがわかりました。その理由は、やはり新型コロナウイルス感染症の影響により、当初の予定より規模や人数を縮小して実施したからでした。

招待客を減らした代わりに、一人ひとりへのおもてなしを重視する傾向があります。

一人当たりの料理費用(飲み物を除く)の平均は1万6,100円でした。昨年の調査と比較すると500円増えており、年々増加しています。また一人当たりのギフト費用の平均は6,800円で、昨年の調査と比較すると900円増えており、直近7年間で2019年と並んで最も高い金額になりました。

妊娠・出産

公益社団法人 国民健康保険中央会「出産費用 平成28年度」によると、出産費用(入院料・室料差額・分娩料・検査・薬剤料・処置・その他の合計額)は平均で51万円と言われています。入院する病院や分娩方法、住んでいる都道府県によって出産費用は異なりますが、大体50万円前後必要になります。

しかし、出産育児一時金という制度があり、一児につき42万円(産科医療補償制度の対象外となる出産の場合は40.8万円(令和3年12月31日以前の出産は40.4万円))の給付金が受け取ることができるので、負担額を軽減できます。

マイホーム購入

住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査(2020年度)」によると、住宅の購入価格は、全国平均でマンションで4,545万円、土地付注文住宅で4,397万円、建売住宅で3,495万円となっています。中古での購入価格は中古マンションで2,971万円、中古戸建で2,480万円でした。

これはあくまでも全国平均なので、都市部はさらに高く、地方ならもっと安くという実際には地域によって差があります。

趣味の変化

20代後半は今まで通りのメイクや趣味が変わって来たりする時期です。お金や心に少し余裕が持てるようになったので、ちょっと良い服やコスメ、スキンケア、家具やインテリアなど買い直したり、若い頃よりもお肌やファッションに気を遣い出し始める人が多いと思われます。

(広告の後にも続きます)

25歳からでも無理なくできる貯金方法!


今まで毎月の給与をほとんど使い切っていた人や貯金をしたことがない人は、貯金をしよう!と思っても、どのようにしたらしたらいいのか、分かりません。そこで最後に、20代後半でも無理なくできる貯金方法を伝授したいと思います。

家計簿を作る

まずは家計簿をつけて、毎月の収入と支出のバランスを把握しましょう。把握していないと、どれに使い過ぎているのかが分かりません。

しかし、細かく記録しているとキリがないので、「1円単位は切り捨てて10円単位で記入する」や「内訳をせずにレシートの合計金額のみ記入する」など、大まかで大丈夫です。毎月の固定費や食費、交際費、雑費などに分類することで、どの費用を節約するか考えられるようになります。

家計簿なんて続かないという人はレシートの写真を撮るだけで家計簿ができるアプリやクレジットカードと連携できる家計簿アプリがあり、非常に便利でオススメです。

貯金用の口座を作る

給与が振り込まれる口座と別に、貯金専用の口座を作りましょう。「メインの口座のお金が余ったら貯金をしよう」と思うのではなく、貯金を『毎月必ずある出費』として先に抜くことで使い過ぎを防ぎます。銀行の自動積立の定期預金というものを利用すると、毎月決まった金額が積み立て口座に貯金されるので、わざわざメインの口座からお金を引き出して貯金専用口座に預け入れするという手間を省くことができ、便利です。

また貯金専用の口座を作り、毎月決まった金額を預け入れすることで、毎月確実に貯金ができますし、毎月増えていく貯金額が目に見えてわかり、モチベーションアップにもなります。

ATMの引き落としの回数や金額を決める

月始めになるとあらかじめ決めた生活費分の金額をおろしましょう。その金額内でやりくりをしようとする意識に自然となります。もし足りなくなった場合はおろしますが、毎月のATMの引き落としの回数や金額を決めておきましょう。ATMの引き落とし回数や金額を決めることで、ATMの手数料自体の節約にもなりますし、毎回毎回おろして使ってしまう無駄遣いを減らすことができます。

しかし、どうしても欲しくなる洋服などの買い物はクレジットカードで支払いましょう。その際に、手数料がかからない「一括払い」にすることが重要です。一括払いだと使ったお金の総額がわかりやすいので、オススメします。

買い物に行く回数を減らしまとめ買いをする

毎回買い物に行くと、どうしても無駄なものを買ってしまいがちです。なので、買い物は「週1回にする」など行く回数を減らして不必要な物に出会う機会を減らしましょう。

また週1回分の食材をまとめて買い、これらの食材を使い切ったら次の買い物をするようにしましょう。あれもこれも中途半端に残っていて冷蔵庫がパンパンなんて事態にはならないです。

欲しい物はすぐ買わず、一旦考える

洋服やアクセサリー、コスメなど流行りや季節の変わり目によって欲しい物が出てきますよね。「欲しい!」と思ってもすぐ買わず、一旦考えましょう。「本当に必要な物かどうか」を考える際に便利なのが、スマホのメモ機能です。「欲しい物リスト」を作り、そこに書き出すようにすると頭の中が整理され、「欲しい!」と思う感情が少しクールダウンする効果があります。定期的に見返しても「やっぱり欲しい、必要だ」と思うのであれば買うようにしましょう。そうすることで無駄な衝動買いを防ぐことができます。