日本人の生活に欠かすことのできないお茶。飲み物としてはもちろん、「お茶でもしませんか?」「お茶にしましょう!」など、コミュニケーションの言葉としても使われ、私たちに休息や癒しの時間をあたえてくれます。

そんなお茶のリーディングカンパニーである伊藤園は、創業60周年となる今年、お茶の未来を共創する拠点となる複合型博物館を5月1日(水)にオープンします。

施設のオープンに先駆けて行われた、メディア向けの内覧会を取材しました!

お茶の発展に鉄道が関わっている?国内でも珍しい複合型博物館開設の背景

今回オープンする複合型博物館は『お茶の文化創造博物館』と『お〜いお茶ミュージアム』という2つの博物館が同じ建物内にある珍しいスタイル。

場所は鉄道開業の地である旧新橋停車場内で、お茶の広がりと鉄道の発展に深い関係があることからこの地に開設するに至ったそう。

鉄道の発達により駅弁文化が誕生し、それに伴いお茶を持ち運んだことから、お茶の楽しみ方も広がりを見せたのだとか。

また、オープン日の2024年5月1日は八十八夜であり、この日に摘み取られるお茶は古くから不老長寿の縁起物の新茶として珍重されていたそう。まさに絶好のタイミングでのオープンといえます。

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お茶の歴史や喫茶習慣の移り変わりを知る『お茶の文化創造博物館』

『お茶の文化創造博物館』は、お茶の歴史をたどり、製法や飲み方の変化、喫茶習慣について考えるための博物館です。

お茶の軌跡をワイド大画面で臨場感たっぷりに、わかりやすく解説してくれる「お茶シアター」は、大人はもちろん、子どもも楽しめる内容。

江戸時代に豪商が茶を楽しむために使っていたと言われている「茶運び人形」はゼンマイ仕掛けで動くところも見られるかも!?

カタカタとお茶を運んで動く様子がかわいらしく、思わず笑顔に。

様々な時代の喫茶習慣を知ることができる展示も。こちらは明治10年ごろ、駅弁用のお供にお茶が入った「汽車土瓶」。

こちらはゴミとして処理されていたそうで、使い捨ての考え方がこの頃から存在していたことを証明するものなのだとか。

明治から大正時代、緑茶は重要な輸出品で、その際に茶箱に「蘭字」と呼ばれるラベルが貼られていたそう。

その当時のデザインを額装した展示はどれもアート作品のようで、レトロな日本の良さを感じることができました。