彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。
「あまりん」食べて、衝撃を受けました。(漫画:腹肉ツヤ子)
【えりのボスの「あと半歩で幸せ」】
1. 2時間くらいでタンポンから経血モレが…!
経血モレに悩んでいます(写真:iStock)
今回は、あかりさん(38歳女性/仮名)からのご相談です。
「実は最近、経血モレのことで悩んでいて…」
あかりさんは、深刻そうな表情でえりのボスに相談を始めました。
「勤務は立ち仕事がメインで、なかなかお手洗いに行く時間もないので生理中はタンポンを使っています。タンポンなら安心だと思っていたんですが、先日仕事中に同僚から『生理がモレているよ』と言われてしまって…」
あかりさんは、恥ずかしそうにうつむいてしまいました。
「慌ててトイレに駆け込んだら、本当にモレていて。とても恥ずかしかったです」
「それは災難だったわね…。着替えも大変だったでしょう」
「はい。まだ2時間くらいしか使っていなかったのに、まさかモレてしまうなんて」
うなずきながら耳を傾けるえりのボスに、あかりさんは言いました。
「経血量が増えたせいでモレたのかな? と思ったんですが、量は変わっていないようでした。試しにタンポンからナプキンに変えてみたんですが、経血量は以前と同じくらいだったので」
「なるほど。経血量はあまり変わらず、長時間挿入していたわけでもない…ということね」
「そうなんです。どうしてモレたのか、原因がわからなくて困っているんです」
しばらく考え込んでいたえりのボスは、あかりさんに言いました。
「もしかすると、膣のゆるみが関係しているかもしれないわね」
「膣のゆるみ?」
「ええ。膣がゆるむとタンポンから経血モレが起こりやすくなったり、尿漏れが起きたり、性交時に満足感を得にくくなったりと、いろいろ困ることがあるのよ。
それじゃあ今日は、膣のゆるみのチェック方法や対策を教えましょうか」
「ぜひ詳しく聞かせてください、えりのさん」
真剣な表情で目を輝かせるあかりさん。これは放っておけません!
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2. タンポンからの経血モレは膣のゆるみのせいかも!?
ちゃんと使ってるのに何で?(写真:iStock)
「タンポンから経血モレが起こる原因は、おもに4つ。『使用方法の間違い』『経血量に合わないタンポンの使用』『長時間の使用』そして『膣のゆるみ』よ」
えりのボスの説明に、あかりさんは聞き入っています。
「つまり、挿入位置がずれていたり、経血量が多い日に「軽い日用」のタンポンを使ってしまったりするとモレやすくなるの。
使用時間は一般的には4~8時間が目安とされているわ。あかりさんの場合は、使用方法や使用時間などは問題なさそうね」
「とすると、私の場合は膣のゆるみが原因かもしれない…ということでしょうか」
座りっぱなしにご用心(写真:iStock)
「その可能性はあると思うわ。運動不足や便秘、座りっぱなしの生活などで骨盤底筋が衰えると膣がゆるみやすくなるのよ。
そのほかにも加齢や出産、更年期の女性ホルモンの分泌低下なども膣のゆるみの原因になるわ」
「私はほとんど運動していないし、便秘気味です。年齢はまだ30代だから、更年期ではありませんけれど…」
「更年期は40代半ば~50代半ばの期間だけれど、30代半ば~40代半ばのいわゆる『プレ更年期』も女性ホルモンの分泌が乱れやすくなるから、膣のゆるみが生じる可能性はあるわね」
えりのボスは、にっこり笑って言いました。
「次のチェックリストで、膣のゆるみを調べてみてね。気になる場合は、膣トレでゆるみ対策をしてみましょう!」