「今日ばかりはちょっと聞いてほしい」──。
仕事も家事もぎゅうぎゅうで、心に少し余裕がなくなっていた坂井まどかさん(32歳)。
夫の泰成さん(34歳)は、職場では“いつも優しくて頼りになる人”として有名ですが、家ではどこか無関心。
その温度差にモヤモヤしながら迎えたある晩、まどかさんはつい弱音を口にしました。
返ってきたのは、思ってもみなかった冷たいひと言でした。
しんどさを共有したくて言っただけなのに
その日は残業続きで、帰宅した時点で体力がほぼゼロ。
洗濯物を取り込んで夕飯を整え、やっと座れたタイミングで、
まどかさんはぽつりと「今日はちょっと疲れちゃって…」とこぼしました。
「責めたいとかじゃなくて、ただ“聞いてほしい”だけだったんです。
話すことで気持ちが軽くなることってあるじゃないですか。」
けれど泰成さんは、スマホを見たまま顔も上げず、ため息まじりにこう言いました。
「俺の方が疲れてるよ」その一言で、心の糸が切れる
「俺の方が疲れてるよ。こっちはずっとプレッシャーの中で仕事してるんだよ?」
その瞬間、まどかさんは言葉を失ってしまったそうです。
「そういう比較をしたかったわけじゃないのに…。
“あなたの方が大変”って言われたら、もう何も言えなくなりますよね。」
まどかさんの中で、
“私のしんどさは受け止めてもらえないんだ”という気持ちが静かに広がり、
家の空気はさらに冷たく感じられました。
