第一子の育児に奮闘する佐伯みのりさん(31)。
最近は仕事と家事に追われ、“自分ばかり動いている”ように感じる瞬間が増えてきました。
一方、夫の悠斗さん(33)は悪気がないぶん、みのりさんの大変さに気づきにくいタイプです。
「言ってくれればやるよ」という姿勢も、みのりさんにとっては素直に受けとめられない夜がありました——。
また私だけが動いている…胸の奥にたまっていく静かな疲れ
夕食後、みのりさんが片づけを始めても、悠斗さんはソファでスマホを見たまま動きません。
「何か手伝おうか?」と言われても、それはみのりさんが動き始めてから。
その“ワンテンポ遅れ”の言葉に、胸が少し沈んでしまいます。
本当は「手伝う」ではなく「一緒にやろう」と言ってほしいのです。
しかも今夜は子どもがぐずり、洗濯物も山積み。
それでも悠斗さんは、みのりさんの慌ただしさに気づかないように見えてしまいます。
やればできる人なのに、家庭では無意識に甘えてしまう夫
職場では気配りができるタイプだと分かっています。
だからこそ、家ではなぜこんなに“察しない”のか、みのりさんは戸惑います。
「言ってくれたら動くよ」と悠斗さんは言いますが、本音では言いたくありません。
お願いするたびに、家事の段取りを管理する“リーダー役”を押しつけられているように感じてしまうからです。
気づかないのではなく、気づこうとしていないだけなのかもしれない——。
そう思うと、胸の奥がきゅっと締めつけられます。
