繰り返される嘘と、積み重なる悔しさ
「もう、このまま付き合い続けるのは難しい」
そう伝えて、2年間の関係に終止符を打ったのは私でした。言い出した瞬間、頭が真っ白になり、うまく言葉にならなかったのを覚えています。
別れから数週間後、友人の一人が気まずそうに教えてくれました。
「彼、自分から振ったって言ってるよ」と。
最初は聞き間違いかと思いました。でも、別の友人からも、また別の知人からも、同じ話が聞こえてくるのです。彼は会う人ごとに同じ話を繰り返していたようでした。
別れの痛みだけでも十分だったのに、なぜこんな思いまでしなければならないのか。悔しさで胸が張り裂けそうな夜が、何度も続きました。
言い返したい気持ちと、思いとどまった瞬間
「本当のことを話したい」。その衝動は、日に日に強くなっていきました。誤解を解いて、せめて事実だけは伝えたい。そんな考えが頭をよぎることもありました。
そんな、ある日ふと気づいたのです。彼の嘘を否定するために動き回る自分は、まだ彼に囚われているのではないか、と。母に相談すると、「あなたが幸せそうにしていれば、周りは自然とわかってくれるよ」と静かに言ってくれました。
その言葉が心に染みて、私は考えを改めることにしたのです。彼を攻撃するのではなく、自分自身を大切にすること。それが、私なりの「仕返し」になるのではないかと思いました。
