東京藝大出身の男女3人が、「数年に1度」だという藝大入試のレア課題に挑戦する動画がYouTubeに投稿され話題に。この動画は記事執筆時点で20万回以上再生されています。
藝大入試のレア課題「紙立体」
投稿したのは、東京藝術大学にゆかりのあるメンバーたちが、「芸術をもっと身近に」をコンセプトに、さまざまなコンテンツを発信している「アートゥーン! /Artoone!」のYouTubeチャンネル(@ArtooneCH)。以前には、“白色だけ”を使って白いキャンバスに絵を描く動画が話題になりました。
今回は、東京藝術大学美術学部建築科卒の八木さんと、東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻の林さんと小松﨑さんの3人が、紙を使って「この缶(※缶ジュース)を置くための形を作りなさい」という課題に挑戦します。紙を用いて立体作品を作る“紙立体課題”は、デザインや建築分野の入試試験で取り扱われることがあるものの、出題頻度が7年に1度くらいとレアな課題なだとか。そのため他の課題と比較して受験前の練習量も自然と少なくなるといいます。
ちなみに、東京藝術大学デザイン科の試験では、立体課題が「粘土」の年と「紙」の年があり、試験本番までどちらかわからないそうです。小松﨑さんは紙立体が苦手だったため、自身が受ける年に「(もしも)紙立体が出たら落ちよう」と、紙立体の対策をしなかったという当時のエピソードを話しています。すごい“賭け”ですが、それだけ珍しいのですね……!
設計からスタート
用意された缶ジュースから、小松﨑さんが「ドクターペッパー」、林さんが「モンスターエナジー」、八木さんが「ポカリスエット」を選んだら制作開始です。なお、こちらの中身は飲んでもいいというルールです。
まずはスケッチ・設計から。デザイン専攻の2人は、各パッケージのロゴの要素を拾いたいといった視点からデザインを練ります。缶は好きな飲み物を選び、中身は飲んでいます。
一方で建築科卒の八木さんは、缶を「(他のものよりも)デカいから」という理由で選んでおり、また下絵を描いたあとは1度パソコンで3Dモデルを作るなど、設計段階から違いがみられ、それぞれどんなものができるのかワクワクしてきます。
次に3人が立体を作り始めると勉強になるシーンや、作り方に驚くシーンが出てきます。紙を折る際には、カッターで紙の厚さの半分ほどまで刃を入れる「ハーフカット」を施し、折り目をきれいに見せたり、曲線を切るときには、一般的な45度刃ではなく、刃先が細い30度のカッターを使ったり、細部までこだわっています。さらに、紙の断面と平面を接着して「T字」構造にすることで強度を高めるなど、随所にテクニックが詰まっていました。
また、紙立体は途中で変えたりするのが極めて難しく、基本的に設計図通りにしかならないという話も面白いです。

