「痩せたい!」という思いから寝る前の筋トレを習慣にしている人は少なくないでしょう。でも実は、寝る直前の筋トレは睡眠を妨げることにもなり、寝つきが悪くなって疲労回復が遅れることで代謝が低下。そして食欲やホルモンバランスに悪影響を与えてしまってと、逆にダイエットの効果を下げてしまうことがあるんです。そこで今回は、寝る前の筋トレがダイエットに「逆効果」になってしまう理由と、改善のヒントを解説します。
筋トレ後の興奮が眠りを妨げる
筋トレをすると心拍数や体温が上がり、自律神経が交感神経優位になります。本来、夜は副交感神経が働いて体がリラックスし、眠りに入る準備を整える時間。しかし寝る直前に筋トレをすると、体は「活動モード」のまま。布団に入ってもなかなか寝つけず、結果的に睡眠時間が短くなったり眠りが浅くなったりしてしまいます。

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、脂肪燃焼や筋肉修復が進みます。でも、これらの作用が十分に働かず、せっかく運動したのにダイエット効果を得られなくなってしまうのです。
睡眠不足はダイエットの大敵
そして睡眠が不足すると「食欲を抑えるホルモン(レプチン)」が減少し、「食欲を高めるホルモン(グレリン)」が増加。甘いものや脂っこいものが無性に食べたくなるのは、このホルモンバランスの乱れが原因です。
さらに、慢性的な睡眠不足は基礎代謝を下げるため、同じ筋トレをしても消費エネルギーが減少。つまり、夜に一生懸命筋トレをしても、痩せにくい体質を自らつくり出してしまうことに。「頑張っているのに結果が出ない」と感じる人は、運動そのものではなく、運動によって睡眠の質が下がっていることに原因が隠れているかもしれません。
