【売れる音楽ではなく、自分たちの音楽!】
自主制作で自分たちの音楽を発信し続けるインディーズ・バンドが、売れるための音楽ではなく、自分たちがやりたい音楽をやり切る! という熱気がしっかりと伝わってくる作品でした。
主人公はユーイチですが、彼は観察者的な立ち位置で、ど真ん中でロック熱をほとばしらせているのは「TOKAGE」のボーカル・モモとミニコミ誌を作りながらガールズ・バンド「ロボトメイア」を結成したサチ。ふたりのロック愛がインディーズの人気バンドが結集した「東京ロッカーズ」へとつながっていきます。
モモが普段はクールに振る舞いながらも実家暮らしでお母さんと仲よしな感じは微笑ましかったし、ガールズ・バンドを結成し、ベーシストとして活躍しながら、ミニコミ作りもかかさないサチの物作りへの情熱、DIY精神には「わかる〜」と共感。めちゃくちゃ楽しそうで参加したくなりましたよ。
激しいロックな一面だけじゃなく、ちゃんと彼らの生活も描いているから共感度も高いんだと思います。
また若葉さんと吉岡さんは役にピッタリでしたね。ふたりとも田口監督と宮藤官九郎さんがタッグを組んだ前作『アイデン&ティティ』の大ファンだったから「ぜひ!」と前のめりで出演を決めたそうです。
【過激なバンド解剖室の壊れっぷりがすごい】
本作に登場する一番過激な「解剖室」というバンドもすごかったですね。ボーカルの未知ヲ(仲野太賀さん)はライブで全裸になったり、いろんなものを投げ飛ばしたりして大暴れ。完全に “過激なヤバイ人” なのですが、どこか愛嬌があって憎めないんです。
それはライブで大暴れするための道具の仕込みをコツコツやったり、バンドのマネージメントをやったり、自分たちがやりたい音楽を全うするための努力を惜しまない姿も見せてくれたからかなと。人としてちゃんとしているからバランスが取れているし、仲間もついてくる。
これって意外と大事なことではないかと思いました。仲野太賀さん、大熱演でしたよ!

