
『仮面ライダー龍騎』のストーリーと謎に迫る書籍「仮面ライダー龍騎超全集」上巻(小学館)
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異なる時間軸が錯綜、「真の最終回」とは?
これまで数多くの作品が生み出された「仮面ライダー」シリーズは、子供向け番組の枠にとどまらない重厚なドラマ性が幅広い世代を魅了してきました。特に「平成仮面ライダー」を振り返ると、予想外の展開や割り切れない結末を迎えた作品もあり、当時の視聴者に大きな衝撃を与えました。
2002年に放送された『仮面ライダー龍騎』は、左右反転の鏡の中の世界「ミラーワールド」を舞台に、主人公「城戸真司(演:須賀貴匡)」が「仮面ライダー龍騎」に変身し怪人「ミラーモンスター」たちと戦う作品です。
本作では、怪人との戦いとは別に、13人の仮面ライダーが最後のひとりになるまで戦う「ライダーバトル」が行われ、生き残った者には「新しい命」を得られる権利が与えられます。
物語の後半では、この戦いがラスボス「神崎士郎/仮面ライダーオーディン(演:菊地謙三郎)」によって、実は死亡していた妹、「神崎優衣(演:藤沢あやの)」を生き返らせるために仕組まれたことが明らかになりました。ところが、優衣が生き返るのを拒否したため、士郎は何度も時間を巻き戻し、ライダーバトルを繰り返していたのです。
そして最終回前には、城戸が子供を守るためにミラーモンスターからの攻撃を受け、命を落とすという思わぬ展開も描かれました。その後もライダー同士の戦いが続きますが、士郎は優衣の説得を受け戦いを止めます。最終的にはライダーバトルのない世界へと歴史が修正され、死んだはずのライダーたちは日常を取り戻し、物語は幕を閉じます。
主人公の死と世界のリセットを同時に描いた大胆な構成は、多くの視聴者に強い印象を残し、シリーズのなかでも異彩を放ちました。
また、TVシリーズ放送途中に公開された劇場版『仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』や、SPドラマ『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS』では、それぞれ異なる時間軸で結末が描かれ、「もうひとつの結末」としてファンの注目を集めました。
平和は取り戻したが、結末は切ない?
『仮面ライダー龍騎』の次に放送された平成仮面ライダー4作目『仮面ライダー555』は、一度死んだ人間が変身した怪人「オルフェノク」との対立を軸に、登場人物たちの思惑が複雑にからみあうシリアスな物語が展開されました。
物語中盤では、主人公「乾巧(演:半田健人)」自身もオルフェノクであることが明かされます。それでも巧は人として戦う道を選び、最終回では、オルフェノクとして生きることを選んだ「木場勇治(演:泉政行)」との激闘の末に勝利します。
しかしその直後、オルフェノクの王である「アークオルフェノク」が復活してしまいます。最終決戦では対立していた木場が命を懸けてアークオルフェノクの動きを止め、その隙を突いた巧がとどめを刺すことで決着しました。結果として世界は救われたものの、木場は命を落とし、オルフェノクはいずれ灰化してしまうことから巧自身も未来が長くないことが示唆されます。
平穏な日常が戻ったものの、木場の死や巧に残された時間の短さなど、後味の悪い結末に切なさを抱く人も少なくありませんでした。
