最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
何者でもない少女が「自分の歌」をつくり、歌い、SNSで発信し、紅白に出る…tuki.が体現した共感と感動を生むマーケティング

何者でもない少女が「自分の歌」をつくり、歌い、SNSで発信し、紅白に出る…tuki.が体現した共感と感動を生むマーケティング

「商品をつくって売る」「ヒットさせる」「ブランドを広める」——ビジネスのさまざまな課題に向き合うとき、必ずうまくいくマーケティングの方程式など存在しない。13歳の頃、なんとなく始めたギターをきっかけに紅白歌合戦にも出場した現役女子高生シンガーソングライターtuki.さんを例に、マーケティングの本質を探る。

本記事は書籍『13歳からのマーケティング』から抜粋・再構成したものです。

夢や目標を叶えようとする人をサポートする

現代は「デジタル社会」や「SNS社会」と言われます。誰もがデジタルで何かをつくり、SNS他者とつながることができる社会です。

作り手として何かをつくる。それを受け手に届けて、広める。自分で「なりたい!」と思って行動すれば、昔よりもずっと「クリエイター」になりやすい環境です。人の「つくる」・「届ける」・「広める」を上手くいくようにサポートすることもマーケティングの大切な役目です。

「商品」というと、血の通っていない「冷たいもの」に思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。人が想いを込めて何かをつくり、価値として、人に届け、広めて、夢や目標を叶えていく、とても「温かいもの」です。

シンガーソングライターのtuki.さんは、歌をつくり、多くの人に届けています。13歳の頃、コロナ禍の外出自粛期間に家でギターをなんとなく始めたことをきっかけに、いつも見ていたTikTokに趣味感覚でいろいろな曲の弾き語り動画をアップしていきました。

その歌声が注目されてフォロワー数を伸ばしていくと、15歳で初の自分の楽曲『晩餐歌』をつくり、デジタルシングルとしてリリースしました。プロフィールのイラスト画像作成や歌のレコーディングの費用は、お父さんに「出世払いで」とお願いしたといいます。

この『晩餐歌』がSNSで高い人気を集め、ソロアーティストとして史上最年少で累計再生回数1億回を突破し、2024年の「第75回NHK紅白歌合戦」に出場しました。

まだ何者でもなかった少女が「自分の歌」をつくり、歌い、SNSで発信する。その歌が、多くの人の心を動かし、共感や感動とともに広がっていく。そして、商品として値段がつけられ、音楽配信サービスで多くの人たちに購入・利用される。さらには、その年を代表する曲として紅白歌合戦に選ばれ、歌う。

想いと行動、少しの勇気で、自分の世界は自分で変えていけるものです。そのことを、tuki.さんの歌は教えてくれて、いろいろな人の背中を押してくれるでしょう。

マーケティングは「パズル」ではなく「レゴ」

「商品をつくって売る」「ヒットさせる」「広告をバズらせる」「ブランドを広める」……こうしたビジネスのさまざまな課題をクリアするために、企画・開発、デザイン、ブランド、広告、生産、流通、販売・営業、リサーチなど、実にさまざまな仕事が取り組まれています。そして、それぞれの仕事の現場で、マーケティングは使われています。

誤解してほしくないのは、「こうすれば必ず上手くいく」といった方程式があるわけではないということです。

ビジネスや仕事に「ただ1つの答え」なんてものはありません。答えの決まっていない課題に「自分なりの答え」をつくっていく。それこそが、仕事でマーケティングが使われる目的です。マーケティングの使い方次第で、自分なりの答えをいくらでも生み出していくことができます。

ビジネスも、仕事も、マーケティングも、「パズル」ではなく「レゴ」だと考えるといいでしょう。

デンマーク語の「よく遊べ」をもとに名付けられた「レゴ」は、1932年からあるデンマークのおもちゃ会社の商品です。部品を組み合わせて1つの形に完成させるパズルと違って、レゴは同じ部品を使いながら、家でも、車でも、動物でも、自由に何でもつくり出せることが特徴です。

想像力(イマジネーション)と創造力(クリエイティビティ)を発揮する面白さが、子どもから大人までを魅了しています。

マーケティングの面白さは、1つの答えを目指す「パズル」ではなく、自分なりの答えを自由につくれる「レゴ」の魅力に通じるものです。

そして、マーケティングも、子どもから大人までが面白く感じられ、使うことができるものなのです。

文/永井竜之介

マーケティング用語と解説

【SNSマーケティング】
SNS(Social Networking Service)を活用して商品やサービスを届けたり、広めたりするマーケティングのことで、会社だけでなく個人にも活用されています。

【クリエイター・エコノミー】
さまざまなクリエイターが、主にSNSでの活動を通じて、価値をつくり、収益をあげる経済活動の場のことで、SNS社会の普及とともに活性化しています。

【マーケター】
マーケティングの活動を行う人の呼び名です。マーケターは専門職のように誤解されやすいですが、この本で紹介するように、マーケティングには幅広い仕事が含まれます。だから、「仕事をする人」=「ビジネスパーソン」=「マーケター」と考えるのが適切です。

提供元

プロフィール画像

集英社オンライン

雑誌、漫画、書籍など数多くのエンタテインメントを生み出してきた集英社が、これまでに培った知的・人的アセットをフル活用して送るウェブニュースメディア。暮らしや心を豊かにする読みものや知的探求心に応えるアカデミックなコラムから、集英社の大ヒット作の舞台裏や最新ニュースなど、バラエティ豊かな記事を配信。

あなたにおすすめ