「食べていない・寝ていない」報道の裏で…問われるトップの危機管理能力
高市首相をめぐっては、ちょうど同日に「食べていない・寝ていない・参謀がいない」という、心身の消耗と体制の不備を指摘する不安な報道が流れたばかりだった。
側近からも健康状態や危機対応への懸念が漏れる中、国家的危機に際して首相が激務に追われているのであれば、国民も一定の理解を示しただろう。
しかし、画面に映し出されたのはMEGUMI氏とメイク談議に花を咲かせる首相の姿だった。この極端な情報のコントラストが、国民の目には「優先順位の致命的な誤り」として映り、SNS上では「今、やるべき仕事はそれなのか」という怒りの声が濁流のように溢れ出している。
「そんなことをしている場合か」という国民の義憤とエネルギー安全保障の「本丸」
もちろん、MEGUMI氏との対談そのものに罪があるわけではない。女性活躍の発信や党の広報戦略という文脈においては一定の意義はあるだろう。
しかし、政治はタイミングがすべてだ。トランプ大統領から同盟国としての姿勢を疑われ、国民生活の根幹であるエネルギーと物流が止まろうとしている日に、一国のリーダーが美容の話を優先させたという事実は、人々の感情に消えない火をつけた。
日本のエネルギー政策は、原油の約9割を中東の一本道に依存するという脆弱さを長年放置してきた。本来、首相が心血を注ぐべきは、メイクのアドバイスではなく、代替ルートの確保や国内備蓄の強化といった、画になりにくいが命に直結する「地味な仕事」であるはずだ。
