食文化の中心にある「パプリカ」

今回、特に印象に残ったのは食文化です。セルビアはパプリカの名産地として知られ、家庭料理に欠かせない存在なのだそうです。
会場で振る舞われた料理にも、鮮やかな赤が印象的な一皿が並びました。代表的なのが、焼いたパプリカをペースト状にした「アイバル」。甘みとほのかな燻香が重なり、パンや肉料理に添えるだけで味わいに奥行きが生まれます。素材の力強さを素直に感じられる味でした。
白チーズと野菜を合わせたサラダや、とうもろこし粉を使ったパンも提供され、いずれも滋味深く、日々の食卓を大切にする文化が伝わってきます。派手さよりも、素材と向き合う姿勢。その中核にパプリカがあることがよくわかります。

個人的にはこちらのほうれん草ロールがとても美味しかったです。長門ティヤナさんはセルビアの料理教室も開催しており、YouTubeで発信もしているのでチェックして作ってみようと思っています。
音楽と舞踊が映す国の表情

文化紹介の後には、伝統舞踊「コロ」の披露も行われました。手を取り合い、円を描いて踊るスタイルは、共同体を重んじる精神の象徴のようにも映ります。
旋律にはどこか哀愁がありながら、同時に芯の強さも感じられます。歴史の中でさまざまな文化の影響を受けてきたセルビアならではの響きです。食と同様に、音楽もまた土地の記憶を映すものだと実感しました。

