佐久間が初の年間女王に
初優勝者の誕生は続く

左から、酒井千絵、福嶋浩子、島袋美幸、二階堂美加、李知姫木
「マスターズGCレディース」。佐久間朱莉が9打差の圧勝で6月のアース・モンダミンカップ以来の今季4勝目をあげ、年間女王に王手をかけた。「三菱電機レディス」では仲村果乃が今季10人目の初優勝を飾った。初夏のころの好調がよみがえるメリハリの利いた見事なプレーだった。

一方、ホステスプロとして臨んだ稲垣那奈子。初日87位タイと出遅れたが、2日目に起死回生の7バーディ(1ボギー)と意地を見せてギリギリの予選突破。所属の大会での気合いの入ったプレーは見ていて気持ちがいい。
そのころ米ツアーでは、山下美夢有が「メイバンク選手権」でプレーオフを制して今季2勝目。新人王のタイトルをほぼ手中に収めた。「TOTOジャパンクラシック」では、荒木優奈とのプレーオフを制して、畑岡奈紗が3年ぶりに米ツアー優勝。

そして、腰の痛みを抱えながら戦い続けた脇元華に、ついに歓喜の瞬間が訪れた。「伊藤園レディス」で見事悲願を達成。これで今季の初優勝は11人目に。初優勝は「大王製紙エリエールレディス」でも。勝ったのは台湾のウーチャイェン。
これで12人目。チャイェンは親友の藤井美羽が同じ週のステップアップツアーで初優勝を果たしており、その喜びはひと塩だったようだ。今大会で佐久間朱莉が初の年間女王に輝いた。今季の優勝者と上位選手のみ参戦が許される最終戦「リコーカップ」が例年どおり宮崎カントリークラブで開催された。

開幕戦で勝った岩井千怜が、この最終戦も勝利しそうな雰囲気だったが、それに待ったをかけたのは鈴木愛。プレーオフで千怜を下して通算22勝、永久シードまであと8勝。本人曰く「今年から年間2勝を4年続けて達成するつもり」とのこと。
これで、25年JLPGAツアーの全日程が終了。アワードでの表彰式でも明らかなように、25年シーズンは佐久間朱莉の年だった。ただ、そこに立ちはだかるライバルとして、親友の桑木志帆がこの舞台にいないのは少し寂しい気がした。
24年の最終戦「リコーカップ」を含め、その年3勝した桑木。そして当時初優勝が秒読み状態となっていた佐久間朱莉。この2人の勝負が25年のメインになると思われていたのだが、桑木が表彰台に上がることはなかった。

桑木の未勝利や、小祝の故障離脱などもあり、25年シーズンは初優勝が12人も生まれ、毎週違ったヒロインがあらわれた。ルーキーからベテランまで多くの優勝者が出たことで、例年になくバラエティ豊かなシーズンになったともいえる。
また、アマチュアの高校生たちが下部ツアーで優勝し、後藤あい、岩永杏奈、廣吉優梨奈らが今後も躍動することを考えると、日本女子ゴルフの未来が明るいことを実感した年でもあった。

26年シーズンの主役は?

JLPGAチームが大会3連覇を達成。左から菅楓華、荒木優奈、神谷そら、佐久間朱莉、河本結、高橋彩華
弱点らしい弱点が見つからない佐久間朱莉、やはり彼女を中心にツアーは展開していくと思われる。また、彼女は昨年12月に逝去した師匠の尾崎将司氏との約束「メジャー優勝」を果たすため、さらに強いモチベーションをもってツアーに臨むはずだ。

日本人女子選手の先駆者として活躍。現役引退後は、若手の育成や女子ゴルフ競技の普及と発展に尽力。受賞は当日まで本人には知らされず「サプライズ」だったという
そこに、この表彰式で新人賞を受賞した荒木優奈や、MR4位の菅楓華ら若手が昨季の好調そのままに上位争いを継続。30歳以上のベテランたちはその若手の壁となりながら、もちろん自身の勝利のために今季も優勝戦線につねに顔を出し続けるだろう。

26年シーズンはアマチュア選手にも注目。レギュラーツアー優勝も十分あり得ると思う。また、原英莉花と櫻井心那が米LPGAツアーに新たに参戦する。これで日本人プレーヤーは15人となった。きっと昨年より多くのグッドニュースが届くことだろう。

優勝3回、トップ10入り5回を記録し「ステップアップツアー」ランキング1位に。今季のJLPGAツアー前半戦出場権を獲得


構成=ひよこきんぎょ
写真=田中宏幸
