●長時間の通話でも疲れにくい!
続けて、このレトロ受話器を使って、友人と1時間ほど長電話をしてみた(友人のスマホの機種はiPhoneで、契約はソフトバンク)。結果は、自宅で2台のスマホを使ったときと同様、「レトロ受話器を付けた側で聞く声は、通常とそんなに変わらないが、相手側から聞こえる声は少しこもった音声になった」「LINE通話では使えるが、電話番号からの通話は雑音がひどく、使えなかった」。
さらに、通話し始めてから30分経ったくらいから、レトロ受話器からではなく、スマホから直接出てくる音声に戻ってしまうことが何度か起こった。これは、Type-C端子を差し直すことで直った。
この現象について販売店に問い合わせてみると、「スマホが省エネモードになっていたり、LINEのバッテリー設定が最適化になっていたりすると起こりやすい」とのこと。このように、ユーザーのスマホの環境によって、使いやすさは左右されることはあるようだ。価格が2000円以下の製品なので、完璧さは期待しない方がいいだろう。
いくつかデメリットはありながらも、やはりスマホで直接通話するよりも、明らかに疲れにくかった。スマホで長電話をすると「疲れる」と感じる人は多いことだろう。そもそもスマホの形状は、通話専用に設計されているわけではない。薄く平らなスマホを持つために手に力を入れ続けたり、不自然な姿勢を保持し続ける必要があるから疲労しやすいのだ。さらに、長時間話すとスマホが熱くなるので、不快感を覚える人もいる。
そうした問題が、この安価なレトロ受話器が軽減してくれるのはうれしいものだ。さらに、耳にスマホを当てる必要がないので、「通話しながらスマホの操作ができる」のは便利だと感じた。
実は、個人的に一番のメリットだと思っていることがある。それは「スマホに耳に直接当てないこと」「有線接続であること」により、電磁波を気にする人にとっては、安心材料の1つになることだ。これだけでも、「この製品を使い続けたい」と感じる要因になっている。
今回試した「レトロスマホ用受話器」は持っているだけで話のネタにもなるうえ、意外と使えるし、ジョークの好きな人にオススメだ。(加藤弓子)
■Profile
加藤弓子
ライター・コラムニスト。明治大学文学部演劇学専攻卒業。
フードビジネス会社や出版社で広報を経てライターに転身。
夕刊フジ、アエラデジタル、All Aboutなどで執筆。

