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「8時間以上寝る人」は危ない? 認知症リスクが40%上昇することも…最新研究が示した睡眠時間の“正解”

「8時間以上寝る人」は危ない? 認知症リスクが40%上昇することも…最新研究が示した睡眠時間の“正解”

睡眠不足が健康に悪影響を及ぼすことは広く知られているが、実は“寝すぎ”もまた認知症リスクを高める可能性があると最新研究では指摘されているという。はたして、脳を守るために必要な「理想の睡眠」とはどんなものなのか。

 

『糖毒脳 いつまでも「冴えた頭」でいるために知っておきたいこと』より一部抜粋、再構成してお届けする。

たった一晩の「睡眠不足」が認知症リスクを高める

最近、「睡眠の質」という言葉をよく耳にします。

快眠するための様々なグッズが登場し、スマホのアプリを使って自分の睡眠状態を測定し、その質を向上させようと努めている方も多いと聞きます。

じつは睡眠と認知症には、非常に密接な関係があります。

私たちは眠っている間、一晩の間に浅い眠りと深い眠りを周期的に繰り返します。この「深い眠り」の間に、脳を覆っている脳脊髄液が活性化し、脳独自の「グリアリンパ系」と呼ばれるシステムが稼働します。

このシステムが、まるで高性能な「自動洗浄機」のように、アルツハイマー病の原因とされる「アミロイドβ」をはじめとする日中に脳に溜まった老廃物を効率的に洗い流してくれるのです。

ところが、睡眠の質を著しく低下させる「睡眠時無呼吸症候群」があると、脳が慢性的な低酸素状態に陥り、これによってもアミロイドβの増加を引き起こすことが示されています。

もし自身や家族に睡眠時無呼吸が疑われる場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。

たった一晩の睡眠不足だけでも、脳にアミロイドβが蓄積するという報告もあります。睡眠がいかに脳の健康に直結しているかがわかりますね。

認知症リスクが40%も上がる「睡眠時間」

睡眠の質を向上させることはアルツハイマー病など認知症予防に極めて有効であることが理解できたと思います。では、睡眠の「量」はどうなのでしょうか?

睡眠時間が短すぎるのが良くないのは直感的に理解できると思います。実際、睡眠時間が6時間未満の人は認知症発症リスクが高まると、多くの研究で知られています。

では、可能な限り長く寝るのが良いのでしょうか。「寝る子は育つ」という言葉があるように、たくさん寝た方が脳には良いように思えるかもしれません。

しかし意外なことに、疫学的な研究の結果、1日8時間以上寝る人は、逆に認知症を発症するリスクが上昇することが明らかになりました。

日本における大規模な追跡調査である国立がん研究センターの「多目的コホート研究(JPHC研究)」では、1日7時間睡眠の人に比べて、9時間睡眠の人では13%、10~12時間睡眠の人では40%も認知症リスクが高いことが示されています。

また、米国で行われた「フラミンガム研究」の解析でも、高齢者の1日9時間以上の睡眠が、脳変性の初期兆候や認知症リスクの上昇と関連している可能性が指摘されています。

つまり「6時間以上8時間未満」が、認知症を発症しにくい理想的な睡眠時間となります。

その上で「深い眠り」をきちんと得て、脳の「自動洗浄機」がきちんと働く環境を整えることが、何よりも重要な鍵を握っているのです。

文/下村健寿

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