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アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

「アイヴァン」2026年春夏の新コレクションとして突如発表された“ヒストリック コレクション”。これまでにもアーカイブを現代に甦らせる試みは幾度か行われてきたものの、どれも細やかなアップデートが施されていた。文字通りの“完全復刻”は今回が初となる。

アイヴァンには立ち返るべき原点がある

どこぞのヴィンテージの復刻ではなく、「アイヴァン」による“セルフリプロダクト”である点こそが本プロジェクトの持つ説得力である。それもすべて、語りたい過去がある「アイヴァン」だから成せること。

これまでも「アイヴァン」では、過去のアーカイブをアイデアソースに、モダンな再解釈を加えたプロダクツを世に放ってきた。しかし、それらが照準を合わせていたのはあくまで現代。今回の“ヒストリック コレクション”は、「アイヴァン」史上初となる完全復刻を銘打つことによって、ブランドの歴史や原点を想起させるものとなっている。

逆に言えば、ここまでの歴史がなければ、本コレクションはなんの説得力も持たなかったはずだ。「着るメガネ」をキャッチコピーに、“メガネ=ファッション”という哲学を、1972年の設立から現在に至るまでブレずに貫き通してきた「アイヴァン」。その軌跡を改めて辿ることによって、“ヒストリック コレクション”の解像度を高めていただきたい。

ファーストコレクションをローンチ。コンセプトは「着るメガネ」

1972年の設立と同時に発表された第一作。上から[モンテカルロ]、[マンハッタン]、[サンジェルマン]。“メガネ=ファッション”が常識となった現代へと続く、記念すべき一歩。

セミナーという初の試みによる販売員の意識改革

“メガネ=ファッション”を提唱すべく、まずは販売員向けに「アイヴァン・ファッションセミナー」を開講。服飾評論家のくろすとしゆき氏らが講義を行った。

“メガネ=ファッション”を訴求するための徹底した広告戦略

「着るメガネ」のコンセプトを大々的に打ち出した70年代の広告ビジュアル。それまでは医療器具でしかなく、“ダサい”というイメージすら抱かれていたメガネのイメージ改革に大きく寄与した。

VANとの関係性が生んだ“アイビーリーガース”コレクション

ジャパンアイビーの祖である「ヴァン」との協業によって始動した「アイヴァン」。1977年にローンチした学生向けライン“アイビーリーガース”は、「アイヴァン」にとって紛れもない原点のひとつ

【アイヴァンの歩み】

1972 山本防塵眼鏡がアイヴァンを設立。ヴァンヂャケットとの協業により「アイヴァン」始動。

1976 メガネ販売店への啓蒙活動として「アイヴァン・ファッションセミナー」を開催。

1977 学生向けライン「アイビーリーガース」始動。ボストンとウェリントンという言葉が生まれる。

1980 山本防塵眼鏡が社名を山本光学に改称。

1985 山本光学がアイヴァンを吸収合併。鯖江市にオプテックジャパンを設立して製造にも着手する。フラッグシップモデル[0505]誕生。

1987 米・オリバーピープルズ社とライセンス契約を締結。

Late80’s 米国でセレクトショップを営んでいた「オリバーピープルズ」で販売され、海外セレブにも愛用されるように。

2003 「アイヴァン」の展開を一時休止。

2013 「アイヴァン」の意志を引き継ぐ「アイヴァン 7285」ローンチ。

2017 美しい道具をコンセプトとする「10 アイヴァン」ローンチ。スポーツシーンに最適化された「アイヴォル」ローンチ。「アイヴァン 7285」の旗艦店「アイヴァン 7285 トウキョウ」をオープン。

2018 「アイヴァン」復活。

2021 青山・骨董通りに「アイヴァン」の旗艦店「アイヴァン 東京ギャラリー」をオープン。

2022 設立より50周年を迎える。写真界の巨匠・操上和美氏とのプロジェクトの一環として、写真集『50,50 FIFTY GENTLEMEN OF EYEVAN』を発売。表参道駅の広告をジャックするなど大々的な広告戦略が目を惹いた。

2026 「アイヴァン」初の完全復刻ラインヒストリック コレクションを始動。

なぜ、今“完全復刻”なのか

これだけの長い歴史がありながら、“完全復刻”と銘打ったプロダクツはブランド初。アーカイブを徹底解析し、細部に至るまでを再現した渾身の復刻コレクション。その幕開けを見届けたい。

右がアーカイブ、左が今回の完全復刻による「ヒストリックコレクション」

「アイヴァン」は、長きにわたる歴史のなかで、国内外問わず影響を与えるほどの名品を生み出してきた。2018年の「アイヴァン」復活以降、現代の価値観に沿った形でアーカイブをモダナイズした商品はいくつか展開してきたものの、今回の「ヒストリック コレクション」のように、デザインや生地、細かなパーツに至るまで、かつての仕様を忠実に再現した“セルフオマージュ”は、ブランド初の試みとなる。

1977年に発表された「アイビーリーガース」は、学生向けのコレクションとして打ち出された。そのなかのひとつとしてラインナップされていたボストンとウェリントンは、いずれも海外の大学名に由来した“商品名”でしかなかった。それが現代では基礎用語として定着していることを考えると、いかに大きな存在であったかが理解できる。

1985年にリリースされた3ピース構造のフレーム[DB-7]は、「アイヴァン」ファンにとってはお馴染みの[E-0505]の前身となった一本だ。海外の著名ブランドにも、大きな影響を与えた。

同年に誕生した[DD-21]のテンプルにあしらわれる彫金、通称「ドラゴンテンプル」も、いまだに定番ディテールとして親しまれている。これらを含む計6本を「ヒストリック コレクション」の第一弾としてラインナップ。同コレクションは、今後も年に一度のペースで継続する予定だ。

目まぐるしい流行の変化と多様化のなかで、メガネ業界から、明解なトレンドは消えつつある。だからこそ「アイヴァン」は、唯一無二の原点に立ち返った。この回帰は、商品的な価値に留まらず、〈アイヴァン〉そのものの価値を再定義するきっかけとなる、重要な取り組みである。

(上から)
1977 元祖“ボストン”
1977 元祖“ウェリントン”
1972 新鮮だったメタルの提案
1980s 異素材ミックスの再定義
1985 いまだ継がれる定番モデル
1985 美しき“ドラゴンテンプル”

EYEVAN HISTORIC COLLECTION

(上から)

AU-5003
77年発表の「アイビーリーガース」より。いまや常識となった“ボストン”という呼称が初めて付けられた。4万7300円

AU-5004
オーバーなサイズ感も「アイビーリーガース」の特徴。カシメをフロントに用いないミニマルなデザイン。4万7300円

MA-109
当時黒セルが主流のなか、知的な細身のメタルフレームを提案。左テンプルのオリジナルロゴパーツも粋。4万7300円

COM-80
8コンビ仕様はブランドの真骨頂。セルのブロウラインは、装飾としても機能としても非常に合理的だった。6万7100円

DB-7
現在の定番モデル[E-0505]の前身となった3ピース構造のフレーム。当時同様、クリップが付属する。7万9200円

DD-21
テンプルに施される精緻な龍の彫金は、現代でも定番の仕様。合金だからこそ、力強く映える彫金が魅力。5万2800円

※直営店にて2026年7月より先行発売/8月より一般発売予定

配信元: Dig-it

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