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アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

ヒストリックコレクション復刻への道のりに迫る!

「過去のものを現代に再現すること」は、簡単に思えて、かなりの手間と労力がかかる。その実現には、やはり福井県・鯖江市の職人たちが培い、残してきた類い稀な技術が不可欠だ。“ヒストリック コレクション”が、歩む道のりに迫る。

今回のコレクションの製作には、メガネの聖地鯖江にある多くの工場が関わっている。それも、「アイヴァン」が長きにわたる歴史のなかで、関係性を築いてきた実力のある工場ばかりだ。

前述のとおり、「完全復刻」というのは単なる過去の真似事ではない。限りある現代のソースのなかで、いかに”正解”へと近づけるか。そのためには、鯖江の熟達した職人たちの力が必要だった。

今回は本コレクションの製作を担う工場のなかから4軒を訪ね、フレームの削り出しからガラ入れ、バフによる磨き、リム製作、ロウ付け、仕上げに至るまでひと通りの工程を追った。

その精緻なアイウエア製作の道のりを辿っていくなかで明らかになったのは、無茶とも言えるブランドのこだわりに全力で応える工場。そして、時代に逆行した技術や素材を要求されることに、呆れるどころかむしろ熱くなる職人たちの姿。なかには、80年代から「アイヴァン」と協業している工場もあった。うちたったひとつが欠けているだけでも、本コレクションの実現は難しかったに違いない。

“ヒストリック”という言葉には、単に「アイヴァン」の歴史だけでなく、製作に関わるすべての人々の歴史まで含まれている。単なる過去の真似事ではないことを、より強く実感したのだった。

職人も認める、あえて“合金”の魅力

“ヒストリック コレクション”のメタル素材には、おもに合金が使われている。チタンが主流の現代においては極めて異例なことだが、すべてはオリジナルの復刻のため。しかし、かつて合金を扱っていた職人たちは、チタンにはない合金の魅力をこう語る。

よりマスターに近い彫金の雰囲気が出る

レンズを囲むフレームの縁、「リム」と呼ばれるパーツの製造風景。金属を知り尽くす工場の職人はこう語る。「チタンは軽くて扱いやすい。それゆえ、25年ほど前を境として合金からチタンへと移行していきました。ですが、合金にも硬くて加工しやすいという良さがあります」。別の職人によると、「合金は、彫金を入れた時の“粘りの強さ”が違う。マスター(彫金を入れる際に押し付ける親型)の雰囲気に近く、エッジが立っているように見えますね」

ちょっと重いけど、それがいい

合金に対するチタンのメリットとして、しばしば「軽い」というワードが用いられる。しかし、なかには世間一般とは違った意見を持つ職人もいるようだ。

「確かにチタンは軽くて、合金は重い。それは揺るがないけど、それは“重厚感”とも言い換えられる。チタンはバネ性はあるけど、良くも悪くもふわふわとしてるイメージ。合金は重いけど、顔にずしっと馴染む感覚と、温もりがある。僕は合金のほうが好きですね」

合金のロウ付けができる人はごくわずか

メタルフレームの製造に欠かせない“ロウ付け”の工程。実はチタンと合金は勝手が異なるようで、合金のロウ付けができる工場は片手で数えられるほどしか残っていないという。そのうちの1軒にて職人に話を聞いた。

「チタンのロウ付けの場合、薄い板状の『ロウ材シート』を接着したい部分に貼り、それをロウとして溶かして接着することが多いのですが、合金は性質上、それが貼れないんですよ。だから必然的に、独自の技術が必要になるんです」

経年変化するメタル。それが合金だと思います

チタンにはない合金の魅力を模索していたとき、とある職人が発した言葉が印象的だった。

「チタンと合金って、質感そのものにも違いがありますよね。チタンは“キラキラした銀”というイメージ。対して合金は“いぶし銀”というイメージって言ったら伝わるかな。使い込んでいった末にたどり着く表情も違っていて、個人的にはチタンよりも合金のほうが味わい深いと思う。つまり『経年変化するメタル』ってことになるのかな」

“そこまでやるか”を徹底的にやり尽くす

最後にマニアックな話をひとつ。メガネを折りたたんだ際に見えるテンプルの断面、芯金(しんがね)も露出している「合口(あいくち)」と呼ばれる部分に注目してほしい(上の写真)。手に持っているメガネの左が“ヒストリック コレクション”、右が一般的な現行のメガネだ。次に、芯金に取り付ける蝶番のパーツを見てほしい(下の写真)。写真手前にある現行のゴールドパーツと、その隣にある旧いシルバーパーツとは、形状が異なっていることが分かる。それにより合口の見え方も変わる。旧いパーツは現在生産されていないが、「アイヴァン」はこのパーツを探し出して本コレクションに採用。一見些細に思われるディテールにこそ、強いこだわりが垣間見える。

【問い合わせ】
アイヴァン 東京ギャラリー
TEL03-3409-1972
https://eyevaneyewear.com

配信元: Dig-it

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