インパクト

インパクトの瞬間でも右ヒジには少しゆとりがあるので、フェースが真っすぐ動く時間をとても長くとることができます。後方のアングルから見ると、左足を蹴り込んだことでヒザが伸びていますが、骨盤もしっかりと回転している。左サイドが開いているので、気持ちよく振り抜けるスペースが確保されています。
このとき骨盤の回転をロックしてしまうと、体の回転が詰まって急激なフェースローテーションが起こり、ヒッカケやフックのミスが出やすい。ここでも佐久間選手の「左のミスへのケア」が見てとれます。
フォロースルー

シャフトが地面と平行になったときに、まだ左手がほとんど見えていません。つまり、腕のローテーションがとても少ないのがわかります。
後方アングルからの写真を見ると、ヘッドのトゥ側が空を指している。腕のローテーションが強い選手はフェースが完全に地面を向きますので、これも佐久間選手のフェースローテーションが極めて少ないことを示す証拠です。
フィニッシュ

収まりのいい、キレイなフィニッシュです。そして、ここにもやはりフェードヒッターの特徴があります。それは股関節の左側がターゲットから離れ、逆に設関節の右側が飛球線方向へ動いている点です。骨盤が目標方向を通り越して90度以上回転しているのでバックスイング以上にフォローの回転が深く、フェード回転をかけやすい動きをしたあとのフィニッシュになっています。
神ワザPoint

どの選手も左のツマ先はスイング中に動くことが多いですが、佐久間選手の場合はダウンスイングでツマ先が開くのではなく、カカトが入り込むタイプ。股関節に対して左足が外旋していることを意味するので、骨盤の回旋にブレーキがかからないフットワークの使い方です。
アッキー永井の独り言3
佐久間選手のスイングにおける、体の使い方とその強さなどについて解説しましたが、彼女はハードなウエイトトレーニングはあまりしないそうです。それよりも脳の反応速度アップや、効率的に体を動かせるようになるエクササイズを積極的に取り入れているとのこと。あまりジムに通う習慣のないアマチュアは、そういった家でもできるトレーニングが合っているのかもしれないですね。
いかがでしたか? 年間女王のスイングを参考に練習してみましょう!

佐久間朱莉
●さくま・しゅり/2002年生まれ、埼玉県出身。155cm。2021年にプロ入り。デビュー以降、着々と実力をつけ、今期は4勝をあげて国内ツアーを席巻。メルセデスランキングでトップに立ち、年間女王に輝いた。大東建託所属。
2025年シーズン4勝!
KKT杯バンテリンレディスオープン、プリヂストンレディスオープン、アース・モンダミンカップ、NOBUTA GROUPマスターズGCレディース

解説=アッキー永井
●ながい・あきふみ(永井研史)/1987年生まれ、神奈川県出身。”アッキー”の愛称で親しまれている人気コーチ。人体解剖学や物理学の視点を取り入れたわかりやすいレッスンに定評がある。
写真=小林司、渡辺義孝、高木昭彦

