子どもの頃に体験した「楽しかった」は、その後の興味や将来につながることがあります。
実際に手を動かしながら学ぶ“ものづくり”や科学体験には、教科書だけでは伝わらない面白さもありそうです。
鹿児島工業高等専門学校(鹿児島高専)は、奄美で開催された「ハアサキこどもの日フェスタ」に初出展し、紫外線を学べるキーホルダー作りや、消波ブロックの効果を体験できる講座など、親子で楽しめるSTEAM教育の体験ブースを展開しました。会場には約400名の親子が訪れ、学生たちと交流しながら科学やものづくりに触れる時間が広がっていたようです。
今回印象的だったのは、単なるイベント参加ではなく、「子どもたちに科学の楽しさを知ってほしい」という思いが活動全体から伝わってくる点です。鹿児島高専では、小中学校への出前授業や地域イベントへの参加なども継続して行っており、地域に根ざしながら未来の技術者を育てる取り組みを続けています。
今回はそんな鹿児島高専の活動や、奄美で行われたSTEAM教育体験の様子について紹介します。
奄美の親子約400名が参加 鹿児島高専がSTEAM体験ブースを初出展

ゴールデンウィーク中の奄美で開催された「ハアサキこどもの日フェスタ」は、親子で楽しめる地域イベントとして多くの来場者で賑わいました。
会場となった奄美少年自然の家には、創作体験や学びのブースが並び、今年は3,300名を超える来場者が訪れたそうです。
そんな中、今回初めて出展したのが鹿児島工業高等専門学校(鹿児島高専)です。
鹿児島高専は、子どもたちが科学やものづくりを楽しく学べるSTEAM教育の体験ブースを展開し、約400名の親子が実際に参加しました。
会場では、「紫外線について学ぼう~紫外線キーホルダーの作成~」「消波ブロックの効果を体験しよう」「トンネルの重要性を知ろう」といった3つの講座を実施。
ただ説明を聞くだけではなく、自分の手を動かしながら体験できる内容になっていたこともあり、子どもたちが興味を持ちながら参加していた様子が伝わってきます。
特に印象的なのは、鹿児島高専の学生たちが子どもたちのサポート役として参加していた点です。
年齢の近い学生たちと一緒にものづくりを進めることで、難しく感じやすい科学や工学も、ぐっと身近に感じられる空間になっていたのではないでしょうか。 今回のイベントは、「まずは科学やものづくりを好きになってほしい」という空気感が強く感じられる取り組みでした。
こうした体験型のSTEAM教育は、子どもたちにとって貴重な時間になっていそうです。
「科学って面白い」を子どもたちへ 鹿児島高専が続ける地域向けSTEAM教育
今回の取り組みは、単発のイベント参加ではなく、鹿児島高専が継続して行っている地域向けSTEAM教育活動の一環として実施されたものです。
鹿児島高専では、鹿児島県内の小中学生を対象にした出前授業や、各地の青少年教育施設での体験イベントなどを通じて、子どもたちが早い段階から科学やものづくりに触れられる機会を広げています。
近年は「STEAM教育」という言葉を耳にする機会も増えましたが、難しく考える必要はありません。
簡単に言えば、“自分で考えながら学ぶ力”や、“体験を通じて興味を育てる学び”のことです。
例えば今回のイベントでも、ただ知識を教えるのではなく、実際にキーホルダーを作ったり、消波ブロックの役割を体験したり、トンネルの仕組みを学んだりと、「まず触れてみる」ことが重視されていました。
理科やものづくりに苦手意識を持つ前に、「楽しい」「もっと知りたい」と感じられる機会をつくることは、とても大切なのかもしれません。
また、鹿児島高専が続けている活動には、“未来の理工系人材を育てたい”という思いだけではなく、「地域の子どもたちに学びのきっかけを届けたい」という姿勢も感じられます。
学校側から地域へ足を運び、実際に体験できる場を作っている点にも大きな意味がありそうです。 今回、鹿児島高専が初めて奄美のイベントへ参加した背景にも、「奄美地域の子どもたちに鹿児島高専を知ってほしい」という思いがあったそうです。
学校説明会のように“進学”だけを前面に出すのではなく、まずは「科学って面白い」「こんな学びもあるんだ」と感じてもらう入口をつくっている点も印象的でした。
