栃木県上三川(かみのかわ)町の民家で5月14日朝、住⼈の富⼭英⼦さん(69)ら親子3人が死傷した強盗殺人事件で、高校生4人の実行犯に指示をした強盗殺人容疑で栃木県警に逮捕された横浜市の無職・竹前海斗容疑者(28)がフィリピン逃亡を試みていたことがわかった。警察当局は海斗容疑者のさらに上部にいるトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)が海外逃亡を支援したり別の事件も起こしたりしている疑いがあると判断。捜査の主軸を警視庁に移し都県の境を超えた大規模な捜査体制を敷いている。
「フィリピンのマニラへ向かうつもりだったようです」
海斗容疑者は事件3日後の5月17日未明に羽田空港の国際線ターミナルで逮捕された。
「羽田第3ターミナルの出国ロビーです。韓国・仁川行きの便への搭乗手続きを済ませており、搭乗直前に逮捕されました。仁川経由でフィリピンのマニラへ向かうつもりだったようです」(社会部記者)
17日午後には妻の美結容疑者(25)も自宅近くのビジネスホテルで生後7カ月の娘といるところを逮捕された。別人の名で泊まっていたという。
「2人は容疑を否認していますが、事件当日に神奈川から現場へ向かう高速道路のサービスエリアで実行役の少年4人に会い、食事をとりながら富山さん宅の金庫の場所など教えたとみられています。その後夫婦は4人と別れて栃木県内の別の場所へ移動し、4人が押し入った時にはスマホの通信アプリを使ってリアルタイムで行動を指示していた疑いがあります」(社会部記者)
4人の実行グループは富山さんと飼い犬を惨殺し、異変を知って駆け付けた富山さんの長男と次男の2人も負傷させた。そして逃走時に1人が逃げ遅れ現場近くで逮捕され、これを機に残る3人と海斗、美結両容疑者も次々と摘発された。だが犯行の全容解明にはほど遠い。
「逮捕された6人は全員で顔を合わせたり顔見知り同士がいたりするなど、『匿名』状態ではなく、共犯者を供述させる従来の捜査で摘発できたといえます。しかし問題は、海斗容疑者がトクリュウの“末端”にぶら下がって指示を受けて犯行を実行したとみられる点にあります。
現場では事件前に東京都内で起きた別の窃盗事件で使われたものと酷似した車両が目撃されていたり、海斗容疑者の海外逃亡に支援があった可能性があることから、海斗容疑者の“上部”にいるとみられるトクリュウの解明がこれからの課題です。
そこで警察庁の判断により、全国都道府県警から捜査官を集めたトクリュウ対策チームが置かれている警視庁を中心とした捜査体制が組まれることになりました」(事件記者)
「もう(海斗には)関わらないでって言われたの…」
トクリュウ組織と唯一接点を持つとみられる海斗容疑者は今年に入ってSNSのアカウントを消すなどしていた。海斗容疑者を19歳の頃から知る飲食業の知人女性が話す。
「海斗は一時期、親族が経営する水道工事の会社に勤めていました。仕事ぶりは真面目でしたよ。この仕事が一番長く続いたとおもいます。
ルックスも良くて、中学時代にはオーディションで最終選考まで残ったことがあるそうです。でもシャイで、飲食店に美人が来ても『可愛い子だと緊張しちゃうんだ』と話していましたね」
その海斗容疑者は全国紙報道によれば2021年にある事件を起こして逮捕され、不起訴になっている。
「事件後に海斗は親族の会社を辞めることになったそうです。前の奥さんともその時期に離婚しました。前の奥さんとの間にできた男の子の名を首にタトゥーとして入れています。
そして今年に入って親族から『もう(海斗には)関わらないで』って言われたの。その親族は『俺は守りきれなかった。止めきれなかった』と肩を落としていました。その親族の言うことを海斗が聞かなくなったみたいです」

