いつもと違う「こっちも」
彼とは遠距離恋愛で、平日は寝る前にメッセージを送り合うのが日課でした。仕事から帰った金曜の夜11時、ふと部屋でひとり、何の気なしに「寂しい」と送ったのです。本気の弱音というより、甘えに近い軽い気持ちでした。
いつもなら「大丈夫?」「今度の週末まで頑張ろう」と明るい返事が来るはずでした。でも、その夜届いたのは「こっちも」。短いだけでなく、語尾の柔らかさも、いつもの絵文字もありません。
付き合って2年、彼が私に対して「寂しい」と返してきたのは、これが初めてだったのです。
「どうした?」で止まった既読
何かあったのかもしれない。そう思って、私はすぐに「どうした?」と送りました。深刻すぎず軽すぎず、心配が伝わる聞き方を選んだつもりでした。
既読がついたのは、送って2分後でした。けれど、そこから返信が届きません。何度もスマホを手に取って、通知欄を確認し続けました。
何か地雷を踏んでしまったのかもしれない。あるいは、本当は誰かと一緒にいて、見られてはいけないやりとりだったのかもしれない。色んな想像が膨らんで、布団に入っても眠れませんでした。夜中の2時、3時、画面に文字を打ち込んでは消す動作を、私は何度も繰り返していました。
