保育士として働いていたマナミさん(仮名・28)は、名古屋市内のホスト“りおん”こと伊良波幸広容疑者(29)にのめり込み、風俗業界へ足を踏み入れた。伊良波容疑者は5月12日、女性客のキャッシュカードを使って現金26万3000円を引き出したとして、窃盗(払い出し等)の疑いで愛知県警に逮捕されている。マナミさんはその被害者とされる女性だ。国内では月150万円前後を稼いでいたが、それでも足りず彼女が向かった先は海外だった。マナミさんはオーストラリアやカナダなどの風俗店を渡り歩き、約2年間にわたってホストへ金を送り続けたという。その実態を追った。
「海外売春っていう手があるよ」と言われ…
「どうしたらもっと稼げるんだろう」
当時、マナミさんはそんな話をよく周囲に話していたという。保育士を辞めて風俗業界へ入ったものの、稼げる額には限界を感じていた。
「本人は『月150万円くらいが壁だった』って。それ以上を目指そうとすると体力的にもかなり厳しかったようです」(マナミさんの関係者)
そんな頃に持ち上がったのが海外行きの話だった。
「りおんがアドバイザーに相談したところ、『海外売春っていう手があるよ』と言われたそうです。海外ならもっと稼げるらしい、って…」(同前)
その相談相手(アドバイザー)が、今回同じ事件で逮捕された山村悠太容疑者(36)だった。
山村容疑者の周囲には海外の風俗店で働いた経験を持つ女性客がおり、そのツテで海外売春をアテンドする女性を紹介されたという。
「アテンドの女性とはLINEでやり取りしただけだったそうです。『シドニーにあなたに合う店がありそう』と言われて、そのまま話が進んでいったと聞いています」(同前)
2023年5月、マナミさんは観光名目でオーストラリアへ渡った。ホテルも予約していたが実際にはキャンセルし、現地の風俗店が用意した部屋で生活することになったという。
店があった場所はシドニー空港から車で5分ほどの場所にあるマリックビル地区。
周囲にはベトナム料理店やアジア系の商店が並び、一見すると普通の住宅街だ。建物も一般的な一軒家で、日本の風俗店のような看板もなかったという。
「女性ごとに部屋が与えられていて、そこで寝泊まりしながら接客していたそうです。『綺麗ではないけど我慢できないほどじゃない』と話していました」(同前)
「怖い思いをしたこともあったとも話していました」
店の実態について、現地事情に詳しいライターはこう話す。
「シドニーは性産業に比較的寛容な街です。ストリップや街娼、本番行為を伴う店もあります。客層は欧米系だけでなく、中国系やアジア系の観光客も多いですね。
料金は一般的に30分2万円前後から60分5万円程度、24時間営業の店も珍しくありません。客がいない時間に寝て、呼ばれたら接客する。そんな生活です」
マナミさんは後に家族にも現地での生活についても話していたという。
「思った以上に体力的にきつかったそうです。お客さんによっては何度も指名してきたり、しつこく連絡先を聞いてきたりすることもあった。『怖い思いをしたこともあった』と話していました」(マナミさんの親族)
前出のライターもこう続ける。
「シドニーには『GINZA』という名前の店もあるくらい、日本人女性の人気は高いです。気に入られて付きまとわれるケースも珍しくありません」
マナミさんは当初、現地の銀行口座を持っていなかった。そのため報酬はすべて現金で受け取っていた。帰国すると成田空港で換金し、そのまま伊良波容疑者が働く店へ向かったという。
「帰国した日にそのまま店へ行ったこともあったそうです。本人は『稼いだお金を全部持っていった』と話していました」(マナミさんの関係者)
その後、ワーキングホリデービザを取得したことで現地口座を開設。報酬は銀行振込で受け取るようになった。
以降の約2年間、マナミさんは日本にいる時間より海外にいる時間の方が長かった。
「シドニーやトロント、台湾など各国の店を転々とする生活だったようです。最初の店で稼げなくなると、オーナーの紹介で別の国へ移る、その繰り返し。トロントは特に寒く、『マイナス20℃の日もあった』と話していました」(同前)

